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ショッピから位置情報とマップをもらった一年生達は、翼を広げて空を飛びながら、リズの家を目ざしているところだった。
「こっちか…？」
「こっちやな」
悪魔学校からだいぶ離れ、そろそろ彼女の家に近づいて来たといったところか。彼らはリズの家の付近が雑木林みたいになっていることを知った。
「……あ！ あれか！」
その中にひとつ、立派にそびえ立つ建築物を見つけた。あれがリズの家で間違いないだろう。
「…え、めっちゃ広いやん」
「こんなとこ住んでんのかリズの奴…」
想像を超える大きさだったことに、ウツが素直な感想を声に出した。こんな良物件に住んでいるとは知らなかったと言うシャオロンは、今度遊びに来よっと呟いて、飛んだまま家に近づいた。
玄関前に降りて、インターホンを鳴らす。
「リズー！ 見舞いに来たでー！」
………しかし、応答は無い。玄関が開くこともないし、物音がすることもなかった。家主は不在だと誰もが察した。
「…い、いや、寝てるだけかもしれへんぞ!?」
「せ、せやな！ よし、ちょっと窓を覗いて……」
シャオロンは再び翼を広げ、二階の窓から部屋の中をちょっとだけ覗かせてもらおうとした。窓に近づいて中を見ようとした時、シャオロンは衝撃的事実に気づいてしまった。そもそも窓が開いている時点で、おかしいと思うべきだったのだ。
「…なっ──!? おい！ おまえら！ 今すぐ来い！」
下で雑談している三人を呼んで、彼らにも衝撃的な光景を見せようとした。
「なんや急に叫び出して。近所迷惑やぞ」
ウツが正論を言いながら、シャオロンが見た光景を目にしようと窓を覗いた。
「え！？」
「嘘やろ………」
────リズがおらへん!!
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作者名：真夜 | 作成日時：2023年7月15日 10時
