検索窓
今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:6,147 hit

失踪彼女 ページ23


 リズが足首を骨折してから翌日。シャオロン、ウツ、トントン、ゾムは、本来なら彼女がいるはずの空席の場所を見つめていた。

「……リズ、来ぉへんな」

 ペンを指で回しながら、つまらなそうなトーンでシャオロンが言った。それに賛同するように、ウツも落胆させていた雰囲気を更に落胆させ、机に顔を突っ伏した。

「骨折って言われとったしなぁ…来るのキツイやろ」

 トントンだけは仕方ないと割り切っているようだが、それでも彼女のいない学校生活は、何か物足りなさがあった。ゾムに至ってはもう一言も発していない。何も言わずにじーっとリズがいつも座っている席を眺めているだけだった。

「………決めたわ」

 突然すくっ、とシャオロンが席を立ち上がる。それに釣られてなんだなんだとみんな一斉にシャオロンを見た。

「俺、リズの見舞い行くわ」
「行くってお前……リズちゃんの家知っとんの?」
「………」

 突然何を言い出すかと思えば、シャオロンはリズのお見舞いに行くらしい。しかし、ウツが言ったように肝心のリズの家を知らなければ意味がない。シャオロンはウツにリズの家の場所を知っているのか聞かれ、キリッとした表情を崩さず黙っている。そして次の瞬間には───

♢→←♢



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (14 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
8人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:真夜 | 作成日時:2023年7月15日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。