最強だよ！エンダーガールちゃん！II (ページ17)

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♢ ページ17

「こ…こんなはずでは……」
「まぁまぁ、無理して不慣れなことせんでもええやん」
「シャオちゃん…」
「俺はたとえ大先生が『1(アレフ)』でも大好きやで☆」

　慰めてくれるのかと思ったのもつかの間、ウインクして舌ペロしながらサムズアップしているシャオロンは、どう見ても煽っているようにしか見えない。

「うえええん嫌いだあああああ」

　そんなことされたら誰だろうと堪える。泣きべそかきながらウツは走り去ってしまった。

「大丈夫なんかな大先生…」

　ウツが居なくなってしまっては一番練習するべき者が不在となるが、シャオロンはあまり心配していないようだ。

「あー心配せんでええよ。あいつやると決めたらやる男やから。伊達に「大先生」なんて大層なあだ名ついてへんよ」
「ふぅん…それで「大先生」か…」

　気を取り直して残ったメンツで練習をすることにした。テレポート能力持ちのリズは、あの豪速球を出してくるシャオロンの投げた球が遠くに行かないように阻止する係も与えられた。

「空間移動(テレポート)便利でええな」
「確かに」
「いつでも行きたい場所へパパッと飛べてまうもんな」

　リズの家系能力を次々高評価していく彼らに、使用者本人はそれを否定した。

「……そうでもないよ」