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処刑玉砲とは、かつて勃発した悪魔同士の領地争いを元にした「殺試合」。…を安全面や効率面に配慮し、誰でも気軽に楽しめるよう簡略化したスポーツ……まあ要するにドッヂボールである!!
「おーし！ 早速練習しようぜ！」
グラウンドに集まり、処刑玉砲に向けて練習しようと意気込むシャオロン達。まずはシャオロンからウツにボールを投げるところから始まる。
「一投目いくぞ大先生ー！」
「最初は優しくな！ 可憐なお花のように繊細やねんから僕。あ、それとボール全部僕に回すんやぞ！ そうすりゃ僕が得点王…」
おぞましい音がして、ボールはウツの顔面に勢いよくぶつかった。おかげでメガネのレンズにヒビが入っている。
「だ〜れがお前に花持たしてやるかボケ。処刑玉砲でも俺が一番目立ったるわ!!」
あの細い体からは想像もつかないほどの豪速球。絶対にシャオロンとは敵チームになりたくないと祈るリズであった。
「そ…そやったアイツ…昔から少年魔球チーム入っとって肩バリ強いねん…」
「さーて二投目、スパルタ特訓いくぞ大先生!!」
「ギャアアアアアーーーッ!!」
シャオロンが容赦なく次のボールをウツに投げつけると、ウツの前に割って入ったゾムが尻尾を使ってボールをキャッチした。
「ゾム!!」
「獲ったぞ大先生ー!! 全部お前に渡せばええんやな!! ほらよ受け取れェ!!」
「お前…本当は優しい子やねんな…！」
ただし、渡すのは普通のボールとは一言も言っていない。ウツが受け取ったボールは普通のボールではなく、爆弾。ゾムがすり替えたらしく、ウツは爆発に巻き込まれてしまった。
「普通のボールじゃおもんないからすり替えといたわ」
「絶対やると思ったわ…ルール違反やぞそれ…」
「あーあー大先生焦げちゃってるわ」
指先でツンツンつついて遊ぶリズ。間近で爆発を浴びたウツは髪も服もボロボロである。
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作者名：真夜 | 作成日時：2023年7月15日 10時
