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「本当にありがとう！こんなに早く終わるなんて…キミに頼んでよかったよ！」
「そりゃ良かったですね…」
荷物を運ぶまではよかったが、あろうことか彼が何回もドジを働いたことでやり直しが発生してしまい、それが主な原因でリズを疲労に追いやった。
「(このひと抜けすぎにも程があるって。何をどうしたらあんなドジり方すんの…??)」
疑惑の眼差しを向け、リズは彼が起こした数々のドジを振り返った。
まず始めに持っていた荷物を落とした。これはうっかりやってしまうことなので仕方ないのだが、次の内容がとっても信じがたく、それが「何も無い地面で滑って転び、その反動で持っていた荷物が吹っ飛び、積んであった荷物(見える限りでも余裕で50は超える)にぶつかり、その衝撃で全部が雪崩のように崩れ出した」というなんとも珍妙な出来事が、実際にリズの目に映ったのだ。それ以外にも結構ドジっていたりする。もはやここまで来るとステータスなのではないかと疑ってしまう。
「(……まぁいいか)それじゃあ、私用があるので失礼します」
「うん、ありがとう！また！」
元気よく見送る彼。あれだけドジを踏んだと言うのに、テンションは下がることなくむしろ上がっている。というよりまたとは何だろうか。もしかしてまた頼むつもりなのか、あのドジ教師は。勘弁してほしいと切に願うリズであった。
さて、かなりの時間を取られてしまった。ここから走りで師団室に向かっても確実に遅れてしまうだろう。
「……ま、いっか☆」
ここで一つ改めて確認しよう。彼女、リズは意外といい加減な悪魔なのである。既に数分ほど遅れているというのに、呑気にトコトコ歩いている。
「やっほー来た…」
「リズ!!!!師団披露絶対三位狙うで!!!!」
「───…はぇ？」
師団室に着いてすぐ、扉を開いた瞬間にこちらに迫るシャオロンのドアップ顔が視界いっぱいに広がった。しかも一位ではなく三位を目指すと意気込んでいる。シャオロンから目を移して周りのみんなを見てみると、なんと全員「三位を目指します」と顔に書いてあるように見えた。
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今日の運勢アイテム
ショッピの寝袋
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作者名：真夜 | 作成日時：2023年7月24日 6時
