最強だよ！エンダーガールちゃん！Ⅲ (ページ12)

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　物凄い数と圧が迫り、近くにいた一年生がビビり散らかしている。

「流れに逆らうなよチーノ！身体千切られるぞ！」

　隣を走る生徒を肘で殴り、チーノに注意するショッピ。チーノの近くを走る生徒は血を吐いてて顔色が悪い。

「お目当ての新人はみんな一緒みたいやな」
「今年の勧誘激戦区ナンバーワンはやっぱりあの1年生……!!」

　階位(ランク)「4(ダレス)」アスモデウス・アリス。彼は自身の得意魔法である炎を用いて、自分含めイルマ、クララを囲うようにバリアを展開させた。

「…チーノ」

　ショッピがチーノの名前を呼ぶと、チーノはそれに頷いて突然心の中で語り出した。

「(我々師団が求める理想の1年生は…)」

　───俺たちの言うことを聞く順々な奴◽︎隷!!

　皆がアスモデウスに近づけないと嘆く中、ショッピとチーノはそれらを素通り。アスモデウスには目もくれなかった。

「…！チーノ」
「？」
「あそこにおるの…シャオさんやないか？」

　ショッピの目線の先には、何やらソワソワとしているシャオロンがいた。

「ホンマや。今日はいつもの面子と一緒じゃないんか？」
「なんで妙にソワソワしてんのやあの人…」

　周囲にチラチラと視線を送ってはうろちょろするなど、中々に落ち着きがない。それは何故か。正解は───

「…あ！？処刑玉砲師団に勧誘されてる!!ちょっとちょっと浮気はダメですよシャオさぁん!!」

　師団勧誘という、注目されればされるほど勧誘の対象にされやすいもってこいのイベントに、あの男(シャオロン)が黙っているわけがないからだ。