最強だよ！エンダーガールちゃん！Ⅲ (ページ1)

今日:20 hit、昨日:3 hit、合計:4,873 hit

アスレチック腕試しページ1

．
　謎の非常勤講師ラッダァに捕獲されてしまったゾムリズ(とシャオロン)。
　
　彼らが連れていかれた先は───

「さあ着いたぞ〜〜〜〜。ここがアスレチック師団のフィールドだ」
「おおおお!?」

　広大なフィールドに、怪我では済まされなさそうな障害物の数々。複数の生徒がアスレチックに挑んでは落ちかけている。初めて見る場所に、ゾムは驚きと興奮が混ざりあった叫び声を上げた。

「なんやこれスゲ〜〜〜〜〜!!楽しそ〜〜〜〜〜!!」
「お前ならそう言ってくれると思ったぜ。俺はアスレチック師団の顧問としてゾム、リズ。お前らの才能を見込んでスカウトしに来たのだ」

　アスレチックのフィールドを見て楽しそうにはしゃぐゾムと、今度はシャオロンに支えられているリズに対してラッダァは確かにスカウトと言った。つまりは───

「さっきとキャラが違いますやん…」
「最初から普通に勧誘してくださいよ」
「一歩間違えたら誘拐ですよこれ」
「だってゾムが俺の顔見ただけで逃げるからさぁ」
「だって怖いし…」
「せめて血はぬぐって」
「シャオロン(右)に同じく」

　ただ勧誘をするためだけに、必死にゾムを追い回していたとのこと。悪周期だと思っていた形相も、おそらく逃げ回るゾムを追いかけるのに必死だったからかもしれない。というか、実際そうだった模様。

「まいいや、話戻して…魔界アスレチックは超危険なトラップの数々をくぐり抜けながらタイムを競う過酷な競技。おかげで俺も毎日ケガが絶えないワケだが……お前たちみたいな好戦的な悪魔にはぴったりだゾム、リズ。まずはお試しで一度挑戦して──」
「みるぜ!!」
「え早」

　恐ろしく速い回答に意図せずポロッと思ったことを口走ってしまうリズ。ゾムが即答したことは置いておいて、リズはラッダァに自分が好戦的だと思われていたのが心外で、さっきもラッダァから好戦的なだと言われて「そんなに好戦的だっけ私って」と心の中で疑問に思ったことは何も悪くない。