城田真昼に拾われたマギ【マギ×サーヴァンプ】 (ページ7)

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どうやら何事もなく初留守番を過ごしたらしいA。

昼御飯も食べたようだし、掃除もしてくれていた。

心配のない日々が１週間ほどたったある日。

『真昼ー...外出したーい...』

「あー...んー」

いくら覚えがいいと言っても、見知らぬところに出すのはやっぱり不安だ

でもずっと家の中がつまらないのは重々承知。その上彼女の興味の対象は、外に多くある。

「...近くまでなら...」

『やった！ありがとー！』

ヒャー！っと真昼に抱き付くA。

勿論、免疫のない真昼はものすごい勢いで赤面した。

...彼女は割とフランクだ。真昼が慣れる方がいいだろう。

＊

翌日。早速家を出たA。

真昼は学校に行っていて家にいないが、合鍵を貰ったため外出してもセキュリティに問題なし。

ちゃんと鍵をしめたことを確認し、上機嫌で街へ繰り出した。

相変わらず見慣れないこの世界のもの。

お店もなんだかオシャレなところが多い。

「すみませーん！」

ざっと周りを見渡し、自分くらいしかいないことを確認する。

そして声をかけたチャラチャラした男性を見た。

『私...ですか？』

「はい！君、何歳？」

え、何聞いてんの...と思いつつ、自分の細胞の年齢を調べ、

『17...ですけど...』

「君さー、ウチで働いてみない？君可愛いからトップ狙えるってー」

『え、あー...』

なんとなく、彼女は察しがついた。

「まあまあ。名刺だけでも貰ってさー、考えてみてねー」

『あ、ありがとうございます...』

無駄にキラキラした小さな紙を貰う。

彼女は思った。こんな感じのキラキラ、見たことある。確か、色.街で。

断るという意志を伝えるため、はや歩きでその場を去った。

知らない人に“可愛い”と言われても、怖いだけである。

ふと目に入ったのはカフェ。

昨日見ていた昼間のテレビで、カフェの特集をやっていたのを思い出した。

...今は完全に真昼のところに養ってもらっている。

お金を稼がないと。家に納めないと。申し訳ないな、と自然と眉間に皺が寄る。

...働かないとな。

______真昼に相談しよう。

そう決めた、10月の終わり。

彼女を見ていた１人の男は、

普通とは違う、その血の匂いに、

興味を持った。

平和そうなこの世界で、

ファナリスとして、マギとして

戦うことは、まだ考えていなかった。