城田真昼に拾われたマギ【マギ×サーヴァンプ】 (ページ4)

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『何あれ...ずいぶん大きい建物だね』

「び、ビル？」

『あれは？見たところ“カガク”の力で光っているようだけど』

「街灯...？」

『あれは！？はや！馬車が進化したの！？』

「くる、ま...？」

はい、まず...なんだろうこの人。

何もかも初めて見るようで、目を輝かせながら真昼に質問を繰り返す。

誰もが毎日見ているであろう、当たり前のものに対する質問ばかりだ。

＊

ようやく家にたどり着いた二人。

ちなみに鍵にも興味を示していた。複雑になったもんだなー、なんて。

玄関で靴を脱ぐと、これまた質問される。

そういえば友達の国と同じ文化だ！と、自身も下駄を脱いだ。

...靴までガッツリ和装。

「Aは何時も着物なのか？」

『うん。大抵はね』

「洋服は？」

『ようふく...あれかな。ブラウスとか、スカートとか？』

あ、ダメだこれ。無知すぎる。

簡単に説明をしてから晩御飯の支度を始めた。

二人ぶんなんて久々だな、と思っていると、また水道やコンロについて質問をされる。

丁度材料があったので、和風おろしハンバーグを作ってみた。

何も知らないのかと思ってしまっていたが、料理は得意なようで、手伝ってくれたA。

味も口に合ったようでとても美味しそうに食べていた。

その後も。

テレビ、冷蔵庫、電子レンジ、洗剤、洗濯機、スマホなどなど...

多くの質問をされた。

身近なものだけあって、説明が難しい。

夜、叔父に電話で確認したところ、直ぐに居候許可が降りた。

Aが緊張しながら電話を叔父とした後、真昼は「彼女？」と聞かれたが全力で否定した。

真昼はベットで(譲りたかった)、Aはソファーで(譲らなかった)横になる。

日常が大きく変わった日は幕を閉じた。

＊

翌日。

真昼は何かを焼く音と、美味しそうな匂いで目が覚めた。

不思議に思いながら、リビングを覗く。

『あ、真昼おはよー』

「お、おはよー...」

なんと。昨日教えたばかりの電化製品を使いこなしているAがいた。

『えっとー、つい勝手に使っちゃってるけど...いい？』

「う、うん...寧ろありがたい...」

『そっか。よかったー』

フワリと笑ったA。手には、おかずであろうベーコンと目玉焼きにサラダ。

その学習能力はなんなんだ...

P.S.

しかも美味しかった。