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嘘3 ページ4

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「Aは好きな人いないの?」



教室ではいつもこんな会話が繰り広げられている。
正直、つまらない。好きな人がいようがいまいがどうでもいいじゃないか。



他人のことなんて、どうでもいいじゃないか




「いないよ」


心の声は圧し殺して、皆が大好きな笑顔を張り付ける。


これで満足ですか―?



「もったいないなぁ、美人なのに」


くだらない、そもそも意味が分からない


「私が美人なら皆は超絶美人だね」


言っていることと思っていることは完全に別物だ。
思っていることをそのまま言うなんて不可能だ。



そう、"A"には不可能だ



でも、"司"ならできる




だってあの子は心が綺麗だから―



この上ないほど、優しい心の持ち主だから―







半分ずつのはずなのに、私の心は氷のようだ。









だから私は、"司"になりたい









せめて、心だけでもあの子になりたいの―












「何かお前気持ちわりぃ」



そう言ってきたのはクラスメイトの海堂薫


「どうして?」


海堂君とはそこまで仲が良い訳ではない。寧ろ彼は私のことを嫌っている。


「何考えてんのか分かんねぇから」



そう、それで構わない。私の心は私だけが分かっていればそれでいい。



「そんなの当たり前でしょう?私以外の人なら分かるの?何考えているのかが」



私が問い返すと、彼は不機嫌そうに顔を歪めた。



「お前は、不気味だ」


でしょうね。本当の私はここにはいないから。


今貴方達の前にいるのは、"司"であって"A"ではないのだから―


貴方達の目に写っているのは、嘘だらけの私だから―




「酷いなあ、海堂君」



この笑顔ですらも、嘘なのだから―




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エル(プロフ) - Jokerさん» ありがとうございます!そう言ってもらえるととても嬉しいです( ´∀`)更新頑張ります! (2016年12月6日 22時) (レス) id: 4de2819dbd (このIDを非表示/違反報告)
Joker(プロフ) - 面白いです、頑張ってください! (2016年12月6日 17時) (レス) id: c017e395ea (このIDを非表示/違反報告)
エル(プロフ) - soraさん» ありがとうございます!頑張ります(*≧∀≦*) (2016年11月22日 12時) (レス) id: 4de2819dbd (このIDを非表示/違反報告)
sora - 続きが気になります!頑張ってください! (2016年11月19日 10時) (レス) id: 7628f733c9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:エル | 作成日時:2016年11月17日 19時

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