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＊
「ミヅキとは最後までずっと一緒だったよね〜」
レイちゃんが突拍子もなくそう言ったのは、本番が差し迫る中で クリエイティブ審査とは違った緊張感に少し息が詰まるような思いがし始めた頃だった。
「、私も最近、レイちゃんの顔見る度同じこと思ってた」
「だよね！ボクもう、ミヅキの顔見るだけで安心するようになっちゃった」
「ははっ、なにそれぇ。嬉しいかも…」
「ボクより年下なのにしっかりしてて、いつも励ましてくれるから。太陽みたいにあったかい」
「そんな事ないよ。そういうのって、ショウタくんとかレオくんでしょ？」
自分に“太陽”って印象があまりなくて反応に困ってしまう。でもレイちゃんは直ぐに目をまん丸に見開いて、首を横に振る。「ミヅキは太陽だよ！」馬鹿でかい声だ。
「Cチームのとき、こうやってこうやって、みんなの事繋ぎ止めてたじゃん！」
四方八方に手を伸ばして、何かを掴むようなジェスチャーで訴えるレイちゃん。私そんな事していたかな？
「あんま自覚ない」
「……ほんとに？はぁ〜、天然なんだ……」
驚きのため息をついて、キョロキョロと周りを見回している。なんだ、共感してくれる人を探しているのかな？生憎ショウタくんはカメリハ中だし、舜斗はリョウキくんと話し込んでいて こちらの話は聞いちゃいない。
(天然はむしろ、あなたの方では……)
その行動や言動一つ一つは、見ていて飽きない予測不可能なもの。数ヶ月間本当にずっと一緒にいたけど、まだまだ驚かされることが沢山だ。
私のことを“太陽”というその理由でさえ、私からすればはちゃめちゃ理論なわけで。
「ほんと、面白いねレイちゃん」
「ええっ？！」
「なんか。私はレイちゃんの顔見ると元気になる」
「ぼ、ボクも！」
「え？鏡見ると？」
「違うってば！ミヅキ見ると、安心して元気になるっ！」
「あははっ、ほな、相乗効果だね」
少し前まで緊張で息苦しかったのに、いつの間にかそんなことを忘れて自分でも驚くほどの明るい笑い声を出す。
彼が不安そうにしていれば、こちらは励まそうとする余裕が生まれるし。
彼が変なことを言えば、その面白さで気分は軽くなる。
こんなこと言うと本人に怒られてしまいそうだけど、本番前のレイちゃんの空気は、いつも私を冷静にさせてくれた。
音楽だけじゃなくて、そういった面でも支えあってきたんだなと。こんな瞬間に気付くことができた。
(感謝ばっかだな……)
最終日っていうのもあるのだろう。
今日はやたらと、共に戦い抜いた仲間達に感謝の気持ちが芽生えるばかりだ。
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たなかかなかな - 後日談も楽しく読ませていただいてます。マジックアワーは2度3度と読み直してます。楽しすぎて。これからも応援しています！ (2022年9月27日 20時) (
レス) @page36 id: 027385bbb4 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - たなかかなかなさん» 感想いただきありがとうございます。ご満足いただけたようでよかったです。後日談も別に用意してますので、もしよろしければお時間あるときに是非☺️ (2022年9月25日 22時) (レス) id: 773791160b (このIDを非表示/違反報告)
たなかかなかな - シンプルに最高でした。終わりが近づくと、終わってしまう…涙と思っていました。本当に楽しく読ませて頂きました。ありがとうございました。 (2022年9月25日 20時) (レス) @page36 id: 612fbd8b28 (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - okp8119さん» こんにちは！ここまで読んでくださりありがとうございます🥺ちょうどコメントくださったくらいのタイミングで続編公開させてもらっていますね！笑 すごいタイミングだ…笑 ぜひ続編の方もお付き合いいただければと思います☺️ (2022年8月27日 10時) (レス) id: 3ec38cc9a0 (このIDを非表示/違反報告)
okp8119(プロフ) - 終わってしまうのが寂しくて最終話更新されてからやっと読ませていただきました！泣けるところはぼろぼろないていつも読ませていただいていました！この後の展開もものすごくきになります番外編とかあったらいいのにな… (2022年8月25日 1時) (レス) @page36 id: 41ee639f84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白 | 作成日時：2022年8月6日 23時
