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思わず自分の腰骨を押さえて、ミヤビさんの腰と見比べた。え、そんなに違うか?
「…………」
「言っとくけど私が低いって言うより、ミヅキの腰が高いんやで」
「そうだと思います。顔も小さいし」
「モデルやったらええのに」
「いやいや」
途端に恥ずかしくなって慌ててヒールを履く。普段はこの身長のせいで中々合うサイズの服がなかったり、バスの中で頭をぶつけたり大変なのだけど、芸能界では女子でも喉から手が出るほど羨ましいものらしい。
ニコちゃんが「いいなー格好いいなー」を繰り返していてほとほと困った。Aチームのお兄さん達は毎日凄いな。
「次ー、ミヅキ行こうかー」
「、はーい!」
スタッフさんに呼ばれて足早にその場を離れる。正直助かった、ナイスタイミングです。
カメラの近くには、スタッフさんの他に日高さんがいた。
「緊張してる?」
「はい……」
「ははっ、そうだよね。こうゆうの初めてでしょ」
「2次審査のときのやつ以来です」
「ああそっか!」
ホワイトバックに立ちながら、緊張をほぐすように日高さんが話しかけてくれる。近くにいたレオくんが「頑張れー」と王子様笑顔で手を振ってきた。
(レオくん早くどっかいってー)
ただでさえ恥ずかしいのに、誰かに見られてると思ったらもう、ガチガチですよ。
「じゃあまず好きにポーズとってみようか!」
カメラマンさんに促されて、私より前に撮影を終えていたメンバーのポーズを見よう見まねでやってみる。「いいねいいね」と言いながらシャッターを切ってくるカメラマンさんに、徐々に緊張と“楽しい”が半々になってきた。
口を半開きにして、下唇に指を当ててみたら、「セクシーだね!」なんて言われて照れてしまう。「もっとセクシーできる?」と聞かれ、日高さんに視線を向けてしまった。
「指もうちょっと下げて、もっと。視線外してみて」
「…………」
言われた通り、鎖骨のあたりに左中指をなぞって、右斜め下に視線を向ける。ついでに遊ばせていた左腕は自分を抱え込むようにお腹に回してみた。「「いいねー!」」カメラマンさんと日高さんの声が重なる。
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白(プロフ) - なあさん» こんにちは!たくさん読んでくださって嬉しいです(^^)今ちょうどブック3を準備中なので、今日の夜か明日には更新できるかと思いますので是非お待ちください♡なあさんもお身体お気を付けてください(๑˃̵ᴗ˂̵) (2022年3月21日 13時) (レス) id: b25d4639e4 (このIDを非表示/違反報告)
なあ(プロフ) - 何度も繰り返し読み返すほど、どのお話も好きです!これからのお話も楽しみにゆっくり待機します〜!最近、寒暖差が激しいのでお体に気をつけてくださいね! (2022年3月20日 23時) (レス) id: b86f0e9c1f (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - 雲さん» はじめまして、コメントありがとうございます(^^)夢主ちゃんショウタくん信者なので、つい出ちゃったんでしょうねー。笑 マナトくんほんとどんな空気にも合うので動かしやすく書きやすく、沢山出しちゃってます笑 これからもよろしくお願いします! (2022年3月17日 18時) (レス) id: b25d4639e4 (このIDを非表示/違反報告)
雲 - はじめまして、「ショウタくんを出せ」に爆笑して思わずコメントしました。マナティ推しですがめちゃくちゃ楽しく読ませていただいてます!シュント身内的な女の子にはこんなあしらいしてそうって想像出来るし、マナティ成分も高めで嬉しいです!続き楽しみにしてます! (2022年3月17日 16時) (レス) @page39 id: 2da972bf1d (このIDを非表示/違反報告)
白(プロフ) - アキさん» はじめまして!自家発電笑いました(^^)楽しんでいただけて何よりですっ!シュントくん推しの自己満足満載ですが、これからもどうぞよろしくお願いします! (2022年3月15日 0時) (レス) id: b25d4639e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白 | 作成日時:2022年3月4日 17時