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3⇒本当は ページ4

取り残された黄昏に染まる公園で、Aは一方通行が去っていった方向を見つめていた。


(…私、本当は知ってるよ)


ギュウッ、とベンチの上に膝を抱え丸くなる。


(一方通行が絶対能力(レベル6)になるために絶対能力進化実験(レベル6シフト)っていう実験に参加してること)


そう、Aは知っていた。
一方通行がとある実験に参加していることを。
彼女の友達に似ている少女から偶然聞いたのだ。


(第三位。超電磁砲(レールガン)…美琴のクローン、妹達(シスターズ)を二万回殺すことも。アンタがすでに10031人の妹達を殺してることも…)


そして。


(私を叩こうとしたとき、妹達を見かけたから公園を去っていったことも)


深く深く、もっと深く。
Aは自分の膝に顔を埋めた。


(それがアンタの選んだ道なら、私は止めない。だけど)


「…一方通行」


―本当にそれでいいの?


「……なーんちゃって。私もアイツのことを言えないけどさ」


しばらくして自嘲気味にAは笑うと、顔を上げた。
そして後ろから自分に銃を突き付けている黒服の男に向かって話しかける。


「で、何の用?…別に私は逃げも隠れもしないけど」


「…奏瀬A。時間だ」


「あれ?今日実験だったっけ。もうそんな時間かぁ…」


男はAの問いに答えずに実験場所だけを伝えると去っていった。


「…どうせなら実験場所まで連れてってくれたらいいのに」


愚痴りつつベンチから立ち上がるとAも足早に去っていく。


そして公園からは誰もいなくなった。

4⇒九月一日→←2⇒黄昏の公園で



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ポン酢醤油(プロフ) - μさん» 大丈夫です!やり方は調べてやりますので心配無用です!送り方が分かり次第送ります! (2016年5月15日 23時) (レス) id: 80dffa9047 (このIDを非表示/違反報告)
μ(プロフ) - ポン酢醤油さん» あと画像の送り方については…すみません、私じゃ上手く説明出来ないかと思うので占ツク内で検索してみてください…その方が分かりやすいと思いますので…。お役に立てず申し訳ございませんでしたm(__)m (2016年5月15日 23時) (レス) id: aca375c09c (このIDを非表示/違反報告)
μ(プロフ) - ポン酢醤油さん» 今更返信致します、申し訳ないです…!まずはコメントありがとうございます。私の書く一方通行が好きだと言って頂けて感謝感激です。あと奏瀬ちゃんのイメ画もありがとうございます! (2016年5月15日 22時) (レス) id: aca375c09c (このIDを非表示/違反報告)
ポン酢醤油(プロフ) - 最近読み始めて追いついたところです!μさんの書く一方通行かっこ良くてすきです。あと,私も禁書目録で作品書いてるってのと奏瀬ちゃんのイメ画書いてみたのですがまだ占ツク初心者でどう送ればいいのか分からないです。すみません教えてください(._.`) (2016年5月9日 6時) (レス) id: da413d3d63 (このIDを非表示/違反報告)
μ(プロフ) - 黒狼さん» うわぁぁコメントありがとうございます!一方通行書いてるんですか!分かりました、読ませていただきますね(∩´∀`)∩ (2015年7月28日 0時) (レス) id: aca375c09c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:μ | 作成日時:2014年5月18日 19時

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