担任教師と戯れる ページ5
AのクラスはAしか生徒がいないため結局最後まで消火活動に尽力することになったAが担任の教師の永井と共に自身の教室へ向かうことができたのは午後十二時を少し過ぎたころだった。
「ここが僕たちの教室だよ」
そう明るい声で紹介された教室は旧校舎の一室で
「確かに２５年前とは聞きましたけど普通クラスが新設されたら教室も一つくらい新設されるんじゃないんですかね・・・？」
「うーんちょっと予算の都合で・・・」
「あーなるほど・・・まあいいですけどXクラスなんて特に勉強することもないんですよね？」
「どうしてそう思うの？？」
「だって私・・・魔法教育カリキュラムは日本のカリキュラムだともう高等部分まで終了しちゃってますし」
「あー本当に？？」
「ええ、本当です、校長先生から聞いてますよね？？」
「まあ、聞いてなくはないけど・・・本人の口からきくと何ともね・・・」
「そうですか・・・まあこの近づく人の少ないこの場所なら授業してなくてもバレやしないし、調べ放題ですよね」
「・・・まあそうなるかな」
困ったように笑う永井と不敵に笑うA
「あ、でもこの学園部活は強制参加だから何かの部活には所属してね」
「マジですか」
「マジです」
「寮の門限何時でしたっけ・・・？」
「中等部生が主として使用している虹寮、鳶寮、薔薇寮、王冠寮は20時が完全門限だね」
「？？高等部生用はどうなんですか？」
「嵐寮、勝宴寮、報道寮、俺足寮は23時が完全門限だね」
「永井先生・・・」
「ん？なあに？」
「あの・・・無間寮ってどこですかね・・・？」
「あ、そっかクラスXは無間寮なんだった・・・無間寮はね・・・一応２３時門限だね」
「あってないようなものってことですね」
「管理人も寮長もいないからね」
「一人だけの寮ですもんね」
「うんうん」
「まあいいです」
「場所はわかる？」
「サーチしますから大丈夫です」
「そっか」
「じゃあ今日は終わりですか？」
「一応教科書配るねー」
「あ、はいわかりました」
教科書を永井から受け取りAは教室を出ていく
「ではまた明日」
「はい、また明日」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 8人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：霧島るな | 作成日時：2019年3月31日 21時
