Prolog ページ1
ねえ知ってるー?
今年、あのクラスができるらしいわよ
あのクラスって?
Xクラスだって
X??そんなクラスなくない??
入学式と書いてある看板の横を通りながら女子生徒が話をしている
そしてその後ろを数人の男子生徒が歩いている
「ふぅーん、Xクラスね、翔さん知ってる?」
「X??聞いたことあるけどわかんないなぁ、大野さんは?」
「ん??知らない、ニノ知ってる?」
「知らないよ、相葉ちゃんはー?」
「えええ??うーんわかんないけど先生方なら何か知ってるんじゃないかなー?」
「兄貴ぃぃい!!」
五人組の男子生徒の前に金髪の一人の男子生徒が現れた
「おはようございます!」
と同時に腰を落とし頭を下げるその男
「おはよう、上田。あ、そういえばさ、上田Xクラスって知ってる?」
「Xクラス??なんすかそれ?成績最下位のクラスっすか??」
「知らないならいいや」
「でも生徒会の翔くんがしらないってことは高等部じゃないんじゃないかなー」
「中等部なんじゃない?」
「もしくは初等部??」
「まあいっか、気にしててもしょうがないでしょ」
「だねー」
そう言ってそのまま歩き出した六人は高等部の校舎へと入って行った
一方中等部の方では
「おっはよーさーん」
「シゲは朝から元気やなぁ」
「ホンマにな」
「なあなあ、Xクラスってなん?」
「Xクラス??知らんわ」
「淳太しっとる?」
「あーまぁ、ちょっとはな。今は言えへんけど」
「なんなん?教えてーやー」
「今は言えへん、すぐにわかるからそれまで待っとき」
「はーい」
「シゲが素直なん珍しいわ」
「たしかにな」
「というか、流星は?」
「また寮の部屋か?」
「入学式くらいちゃんとしときって言うたんに」
「俺起こしてくるわー」
「神ちゃん、よろしくなー」
「おーん」
一人はもと来た道を戻り五人は中等部の校舎へと進んでいった。
そして満開の桜が舞い散る中、学校の敷地へと通じる門の外に一人の女がいた。
「ここが、父さんと母さんの‥‥」
拳を握りしめながらそう呟いたその女は何かを決意したかのような表情で門をくぐった
8人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:霧島るな | 作成日時:2019年3月31日 21時