脅威と脅威 ページ6
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ここにいても仕方がない、と自室にでも向かおうかと踵を返す。
歩き出した私の視界の端には窓、のさらに奥
顔をのぞかせる中央の王都に聳え立つ「グランヴェル城」が小さく見えた。
魔法舎は中央の国にの敷地内にある。
そして賢者を呼び出すための“エレベーター”もまた、中央の国。
距離を考えれば、飛び立っていった２名…
障害さえなければ、そう時間はかからず賢者様を…。
…障害さえ、なければ。
「…あら？」
部屋に向かっていた足が再び踵を返し
先程のスタート地点であるオズの前を通り過ぎて、ある人物に声をかけた。
「これ、不味くないです？双子さん」
ス・ホ「「…やっぱりぃ？？」」
シャ「いかがしました？」
はた、と気付いた可能性に最年長かつ
マジになった時一番面倒くさそうな、この双子に尋ねれば困ったように笑う。
比較的年長で、必要な時は冷静な西のお目付け役シャイロック。
私の発言と、双子の反応に興味を示し、こちらに寄ってくる。
「人間たちは日々私たちを奇妙な力を持つ「脅威」だと思っているのに
年に１度、日常に潜む魔法使いという「脅威」を上回る【脅威】
《大いなる厄災》の対処だけ、迫害し警戒し軽蔑してきた「脅威」を利用する。
不思議で奇妙な力があるから大丈夫だろう、出来て当然だろうと
その力を持たず、測る物差しなど持ち合わせないのに
…ふふ、当事者でもないのに「それくらいできるだろう」と
高をくくり、私たちに「できて当然、やって当たり前」と義務を負わせている。
「脅威」と【脅威】の衝突を高みの見物と決め込んできた。」
我ながら酷い物言いに双子は互いを横目に視線を交え
視線を逸らしながら肩をすくめている。
その仕草が私に「やれやれ」と言の葉にせず、心を伝えていた。
一方、興味本位で私たちの会話に参加してきたシャイロックは
私の話に「酷い言い様。」と感想を述べながらクツクツと笑っている。
「…さて、ここで今回の戦いを振り返りましょう。
今までできていて当然だと思い、思われてきたものが
今回は半数の喪失と、見ての通り皆疲労困憊という散々の状況。
《大いなる厄災》がこれほどまでに近づいてきたのは
私が覚えている限り、初めてのこと…むこう１５００年くらいはなかった。
どう考えても、世界各地に異変や害が及んでいるはず。
はてさて、責任は誰へ向けられるのか。
誰へ不満が向けられるのか。…火を見るより明らか、でしょう？」
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睡-ｽｲ-(プロフ) - 雪女さん» コメントありがとうございます。その辺がお好きなのですね…今後の描写の参考にしてみます！ (2022年12月19日 20時) (
レス) id: ab84331ee7 (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - 更新楽しみにしてます。シャイロックとオーエン、双子との絡みが楽しみです🙂 (2022年12月18日 22時) (レス) id: 883542d863 (このIDを非表示/違反報告)
睡-ｽｲ-(プロフ) - Senaさん» 長らくそのままにしていたコチラの作品に反応頂きありがとうございます、コメントがあるとやる気が出るので嬉しいです…！2章が良すぎて出戻り夢小説ですがちまちま更新するのでお待ちいただけますと幸いです！！ (2022年5月19日 14時) (レス) id: ab84331ee7 (このIDを非表示/違反報告)
Sena(プロフ) - わ、わ、久しぶりの更新ありがとうございます！ (2022年5月19日 6時) (レス) id: 61121e16fc (このIDを非表示/違反報告)
睡-ｽｲ-(プロフ) - �盒兇気�» 感想コメントありがとうございます！こちらのババア(見た目詐欺)夢主は自由人として書いておりますので、内面を気に入っていただけたようで嬉しいです。自分のペースで、ではありますが頑張ります！ (2021年8月26日 0時) (レス) id: deb52841c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡-ｽｲ- | 作者ホームページ：https://twitter.com/sleep_d_urtk?s=09
作成日時：2021年8月12日 18時
