109.あの場で何があったのか ページ32
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先ほど、ホールに響き渡った呪文。
あれは、シャンデリアの真下にいたグルッペンを狙って殺す為の物らしかった。
ゾムが彼を突き飛ばしていなかったら、今頃彼がシャンデリアの下敷きになって死んでいただろう。
呪文の種類と詠唱のタイミングからそこまで導きだしたらっだぁだったが、科学の国の面々は、魔法の知識がないなりにそれをうっすらと理解しているのだろう。
だからこそ疑っている。
魔法の国の誰かの仕業ではないか、と。
グルッペンがらっだぁのことを『国王陛下』と呼んだのは、国のトップ同士としての話をするぞ、ということだろう。
rd「あの呪文はおそらく、事故に見せかけて、総統閣下を殺害する為の物だと思われます」
そこまでで、科学の国の幹部達の顔に変化は無かった。やはりその辺りは察していたのだろう。
os「科学の国の総統が魔法によって謀殺されかけたとなれば、我々としては疑わざるを得ません。それについては、どうお考えで？」
強烈な磁力を思わせる視線が、深緑色の目から放たれている。
rd「信じて頂けるかは分かりませんが……」
彼は腕を組み、少し考える素振りをしてから、こう言った。
rd「あの魔法自体は、さほど難しい物ではないんです。初級アカデミーを出たくらい……、10歳くらいの子供なら、よほど適正がない人以外はできると思います」
ただ、と彼は続ける。
rd「あのシャンデリアは、数本の鎖で吊るされていました。あれを正確にコントロールしてシャンデリアに傷をつけずに落としたとなれば、それなりの訓練がいります。多分同じ芸当ができるのは、今回のメンバーでは、俺ときょーさんだけでしょうね」
この仮説は、彼らが疑われる原因にもなる。
しかし、それも彼は否定した。
rd「それを言うと俺達二人が疑われそうですが、この仮説はそれだとおかしいんですよ」
gr「おかしい、とは？」
rd「俺ときょーさんがやるなら、無声詠唱でやるはずです。わざわざ呪文を唱えて魔法を使う方が面倒ですから」
呪文を詠唱する方が面倒くさい、という一言は、彼の規格外ぶりを表していた。
普通なら、呪文を詠唱した方が安定しやすいからだ。
rd「実演したほうが早いですよね？ほら」
軽く指を鳴らしただけで突風が吹き、燭台の蝋燭の炎が消えた。
rd「俺達が、そんな回りくどいやり方をするわけがないんです」
再び無声詠唱で炎を灯しながら、彼はそう断言した。
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ぽいぽい(プロフ) - 鈴蓮さん» 全然気にせず、自分の好きなよーに書いちゃっても大丈夫ではないでしょうか？俺はどんな展開でも楽しみですよ^ ^レス失礼しました。 (2019年7月19日 22時) (
レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蓮(プロフ) - ぽいぽいさん» コメントありがとうございます！実は恋愛系を書くのは苦手で、自分で自分の首を締めたことを少し後悔していたり……笑 (2019年7月19日 18時) (レス) id: 4a95fce3d1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - 初コメいただきます。お話に甘酸っぱさが出てきましたね^ ^国と国との関係も、人と人との関係も、これからの発展が楽しみです。更新無理せず頑張ってください。 (2019年7月18日 21時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
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