100.約束 ページ23
you said
zm「なぁ、A」
帰り道。手を繋いでいたゾムさんが、ぽつりと呟いた。
zm「……何で俺のこと、選んでくれたん？」
そういう彼は少し不安げだ。
「一番の理由は、私と似ていること、でしょうか」
zm「似てる？」
「……ゾムさんは、魔術師に恨みがあるんでしょう？」
zm「……せやな」
少し空気が重くなった。
「私も、最初は、ゾムさんのことを恨みましたし、怖かったです。お姉ちゃんを殺されて、家も追い出されて」
彼の顔が、みるみる雲ってゆく。
「でも、ゾムさんが、魔法の国との戦争で家族を殺されたって思い出したとき、私と一緒なんだ、って思ったんです。それなら、お互いの悲しみを、分かち合えるんじゃないか、って」
zm「……そっか」
あまりの沈みっぷりに、それだけじゃないですよ！？と慌ててフォローを入れる。
それを聞いたゾムさんは急に立ち止まった。
それにつられるようにして歩みを止めると、ゾムさんは私をそっと抱き締めた。
zm「ごめん、A」
「……私は、とっくに許してますよ」
zm「違うんや」
背中に回された腕に、少し力が入った。
zm「Aはそう言ってくれると思った。でも、俺はその優しさに甘えたらダメなんや」
私は、彼の背中に手を回して言った。
「……じゃあ、さっきも言いましたけど、ちゃんと幸せにしてください。あのままあの森の家にいるよりも、ゾムさんと出会えて良かった、って、笑顔で言いきれるくらいに」
zm「……」
「約束ですよ？」
zm「分かった。約束や」
この約束は、半分嘘だ。
私はもう、あなたに会えて幸せなんだから。
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ぽいぽい(プロフ) - 鈴蓮さん» 全然気にせず、自分の好きなよーに書いちゃっても大丈夫ではないでしょうか？俺はどんな展開でも楽しみですよ^ ^レス失礼しました。 (2019年7月19日 22時) (
レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蓮(プロフ) - ぽいぽいさん» コメントありがとうございます！実は恋愛系を書くのは苦手で、自分で自分の首を締めたことを少し後悔していたり……笑 (2019年7月19日 18時) (レス) id: 4a95fce3d1 (このIDを非表示/違反報告)
ぽいぽい(プロフ) - 初コメいただきます。お話に甘酸っぱさが出てきましたね^ ^国と国との関係も、人と人との関係も、これからの発展が楽しみです。更新無理せず頑張ってください。 (2019年7月18日 21時) (レス) id: 05af6d92c8 (このIDを非表示/違反報告)
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