第二十六舞『壮絶たる癇癪』 ページ26
＿＿＿＿
＿＿
＿＿＿＿殺してやる。
『…気が強いのは良い事だ。けれど…その殺意も、私には向けられ無くなる』
黒髪に蓬髪。包帯だらけの青年…太宰は、金髪の少年にそう
告げた。
『私の前は、君は一体誰の所有物だったの？』
太宰は、鮮血の入った注射器を眺めてそう云った。
『まァ、いいや。君程の兵器はそう居ないだろうからね。
歓迎しよう』
他人の血液を体内に取り込むと、アイザックは取り込んだ血の
持ち主に強制隷属的になる。
『君の主は上書き出来る。それは、私だけが知っておくよ』
今の主に仕える為に、不必要である 前までの記憶は消える。
アイザックの異能は、何者の血でも混ざり合う不浄の血。
『じゃあね。マフィア殺しの番犬』
＿＿＿＿
＿＿
「＿＿＿＿ッ！」
胸が飛び上がった。
寝ている体制から、反動で身体を起こす。
突如、額に鈍い痛みを感じた。
「いっ！痛いじゃないか君ぃ！」
「わ、悪い…覗き込んでるとは思わないだろ、普通…」
乱歩が、探偵事務所のソファで寝てしまったアイザックの顔を
覗き込んでいた。
そのため、アイザックが飛び起きた時に額をぶつけて仕舞ったのだ。
二人は互いに痛そうにしていた。
「君の頭硬すぎるよ！石詰まってるでしょ！」
「あんたこそ人の顔で何やってたんだよ！」
目を覚ますと、乱歩が油性筆を持って居たのだ。
確かに、顔に違和感がある。書かれた違和感が。
「あっはっは！似合っているよ。君にはその姿がお似合いだろう！」
乱歩がご機嫌そうに笑った。
やけに笑っている太宰。
堪えている敦。
見ると笑ってしまうので、見ない様にする谷崎。
そんなに可笑しな落書きをされたのだろうか。
のそのそと鏡のある場所へ向かうと…、
そこに映った自分は、余りにも衝撃的だった。
頬に “ ゴリラ ” や “ 短気 ” 、 “ 170センチ以下 ” など書かれて居た。
乱歩の字だけでは無かった為、数人で書いたと云う事が判った。
加えて眉毛を繋げられ、見事な阿呆面をしていた。
「なぁ」
アイザックは一言声を放った。
「書いた奴…名乗り出やがれ」
アイザックは青筋を立て、睨んだ。
特に、太宰を睨んだ。
_
要注意異能力者＿＿＿内務省異能特務課より
アイザック・バシェヴィス・シンガー：身長 169cm、体重 53kg。横浜のゴロツキ。非好戦的だが、気が短い。民間人に危害を加えた事例は無いが、我々は監視を続ける必要がある。
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χCielχ(プロフ) - かれぇらいすさん» ほわ〜！！ありがとうございます！！二次創作ではどれも画像に規制がかかっており、誤字修正の際に申請通してない画像は全部消えてしまって、アッ…となりました…ヒィ...とても申し訳ないです…！あいざくんはこれからも描くので、何卒…ッ！！！！ (2020年3月16日 0時) (
レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
かれぇらいす - 久し振りに読み返してます！ところで第三十一舞のアイザ君のすんばらしいイラストはもう見れない感じですか…？私の端末だと写らない(？)のですが…(´・ω・`) (2020年3月16日 0時) (レス) id: c029fe2fa8 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - やっさんさん» わ〜！ありがとうございます！文スト自体が流血沙汰なので回避しきれない案件です！ (2019年9月27日 15時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - χCielχさん» 第一章を読み切りました。アイザックさんも、厄介な過去をお持ちですね汗。根は、レイくんににていますね。細かいところは違いますが... 。少し休憩してから、続編を読んで、いきます。余談、シエルさんの、文スト、どうしても、流血沙汰に(苦笑)。 (2019年9月26日 20時) (レス) id: fd24bdc7a6 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 那佳さん» ぎえええ！？もしそうならとても嬉しいです(*´-`*) (2018年12月10日 21時) (レス) id: 7ff5a81624 (このIDを非表示/違反報告)
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