第二十六歩 ページ26
_
＿＿＿＿ある朝。早朝。
「卵がないだと…」
保健室通いも終わり、学生寮で暮らし始めた神崎。お弁当を作ろうと冷蔵庫を見たが、なんと卵がない。
「玉子焼きがないお弁当なんてただの箱じゃん…」
あぁしまったと頭をかく。隣の部屋の子から借りるのも悪いし、早朝でもコンビニなら開いてるだろうと、部屋着のまま買い物に出かけた。
「だっさい格好で来ちゃったけど、まあ誰も見てないし」
ゆるゆるの黒のVネックに黒のズボン。全てが黒。ついでに寝癖もそのままである。
そそくさ買ってそそくさ帰ろう。
＿＿＿＿街で一番近いコンビニにたどり着いて、入店。すると店員の気だるい声が響いた。
ああ朝からどうもお疲れ様、ちゃんと休んでね。神崎は心の中で思う。
生卵を手に取る。店内を見ていたらちょっと色んなものが欲しくなってしまって、その辺のカゴを持っては卵をその中に入れ、追加でいちごみるくも入れる。
「これお願いします」
「かしこまりました」
店員がレジを打ってくれている時、今が何時か神崎はふと携帯を見る。携帯を見て、神崎は「あれ」と声を出す。
これだけで嫌な予感がした。こんな都会で圏外だなんて。
＿＿＿＿刹那。爆風がコンビニの窓ガラスを割り、ガラスの破片がこちらへ飛んでくる。
神崎は咄嗟に店員を庇い、レジ下へと飛び込んで避難した。
「なに！？なにが、」
店員は驚いているようで、震えている。神崎はそんな店員の肩を優しく支えて、
「大丈夫です。俺はヒーローです、安心してください。怪我はないですか」
今この店員を落ち着かせるには、自分はプロヒーローだと偽るしか無かった。幸い周りの高校生よりか身長も高いし大人びていることが救いだ。
「そ、そっか、ヒーロー…良かった」
店員の震えが止まる。
「はい。この店は君一人ですか」
「あ、はい…この時間帯は客も少ないので…」
「良かった。恐らく敵の影響で、ここら一体は電波妨害されて居るので通報は望めません。俺が何とかします。君はここから絶対に動かないで」
神崎はレジ下から出て、走って店内を抜けた。
店内を抜けると、爆風の正体がすぐそこにあった。それは、イノシシと人が混ざったような異形型のヴィランだった。…神崎が戦うしかない。
「…やあイノシシくん。おいたしちゃダメじゃんか」
_
絵などこちらでまとめてみました
BASTARD to be continued＿＿＿＿？
話数ぴったりのため、ここでの挨拶で失礼します。この度はお話を読んで下さりありがとうございます。一段落したので完結と言う形になりますが、もしも続編が出来たなら、改めてお知らせ致します。それではまたいずれ、お会いしましょう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 602人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ソラノイロ - ヒーローにならなくても、人生は続いて行く…何ですかこの神小説は…！？ (2022年12月10日 23時) (
レス) @page50 id: a15aad9fab (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - ひながきさん» ヴッ！！！！ありがとうございます…書ききってよかったです…！！ (2021年12月12日 22時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - 神ですか？仏ですか？ってくらい面白かったです。 (2021年12月10日 1時) (レス) @page50 id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 冬空さん» こんにちは！！3周！？？ああああありがとうございます！！好きと言っていただけてとても嬉しくて私も発狂します((((こちらこそお付き合いくださりありがとうございました！！！ (2021年9月2日 7時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
冬空(プロフ) - こんにちは！神崎くんが好きすぎて3周目をしてたら完結コメントをしていないことに気づき、発狂しかけてる者です、、遅くなってしまいましたが、完結おめでとうございます！！ (2021年8月31日 12時) (レス) id: 01a8377650 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
