第十一歩 ページ11
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二人ともすごい、と心の底から褒めて、タッとその場から窓に向かって立ち去る神崎。
＿＿＿＿逃げられる。
緑谷は力を振り絞って腕を上げ、神崎が逃げる方向に指を構えた。せめて、神崎の槍で飛び立つその一瞬、機動を少しでも崩せれば。
「で、ら…うぇあ……！」
＿＿＿＿スマッシュ！！
心の中で緑谷は叫び、いわゆるデコピンが作り出す強力な空気砲を、今にも飛び立つであろう神崎に向かって放った。
水蒸気のせいで姿は見えない。緑谷は、足音だけでどこにいるかを見極めるしか無かった。
だが先輩の事だし、麻酔銃を拾ってから行くだろうと考えれば、おのずと神崎が居る方向は限られた。
轟が緑谷を支えていてくれたおかげだ。
空気砲は水蒸気を掻き分け、見事に神崎の身体に当たる。
「…ッはは、やば、馬鹿力かよ…！」
神崎は、凄まじい衝撃波と共に窓を突き破って外に放り出される。
少し体制が崩れた。早く立て直さなければと考えていれば、その隙に神崎の胴体に何かが巻き付く。
「予測通りですわ！皆さんオペレーション通りに！」
それは八百万の声だった。八百万は様々なパターンを予測していて、一番可能性のあるパターンに絞ったようだった。
咄嗟に周りを見渡せば、飛行対策に空には麗日、常闇、他の退路を塞ぐようにクラスメイトの適切な配置。
「無理ゲーだったってことね…」
と、神崎は呟く。今 神崎の胴を拘束しているのは瀬呂の個性だ。完全無欠のオペレーション。これは負けだ。
さすがにクラス全体連携されたら突破は難しい。
ああこのクラスは、自分の利益よりも目の前の目的をちゃんと達成出来るクラスだ。それがよく分かった。
でも、でもさ。
「ぜッてぇそいつ放すんじゃねェぞ醤油顔がァ！！」
「瀬呂な！」
＿＿＿＿正直言って痛いのは嫌です。
半分、痛いのが嫌だから逃げていたところがある。超火力の爆豪が、神崎を確実に仕留めにかかる一撃を放った。
轟に氷漬けにされていた所で本当にリタイアしていれば良かったかも知れない。
＿＿＿＿
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モニタールームにて。
一年A組の良い連携と最後の爆豪の爆発を見ていたミッドナイトと相澤が、運動場に向かってアナウンスをかける。
「良い連携プレイ！青い！好み！一年ヒーローの勝利！」
「当然だ。お前ら神崎一人捕まえられないでどうする。負傷した者は婆さんの所に行って治療を受けろ。以上。授業を終わる」
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BASTARD to be continued＿＿＿＿？
話数ぴったりのため、ここでの挨拶で失礼します。この度はお話を読んで下さりありがとうございます。一段落したので完結と言う形になりますが、もしも続編が出来たなら、改めてお知らせ致します。それではまたいずれ、お会いしましょう。
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ソラノイロ - ヒーローにならなくても、人生は続いて行く…何ですかこの神小説は…！？ (2022年12月10日 23時) (
レス) @page50 id: a15aad9fab (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - ひながきさん» ヴッ！！！！ありがとうございます…書ききってよかったです…！！ (2021年12月12日 22時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - 神ですか？仏ですか？ってくらい面白かったです。 (2021年12月10日 1時) (レス) @page50 id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 冬空さん» こんにちは！！3周！？？ああああありがとうございます！！好きと言っていただけてとても嬉しくて私も発狂します((((こちらこそお付き合いくださりありがとうございました！！！ (2021年9月2日 7時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
冬空(プロフ) - こんにちは！神崎くんが好きすぎて3周目をしてたら完結コメントをしていないことに気づき、発狂しかけてる者です、、遅くなってしまいましたが、完結おめでとうございます！！ (2021年8月31日 12時) (レス) id: 01a8377650 (このIDを非表示/違反報告)
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