第九譚 ページ9
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「雪弥くんが雄英高校に居たなんて驚いたよ。そうだよね、小さい時から個性凄かったから、当然か」
ベッドに座る緑谷は、笑いかけながら氷室に話をする。当の氷室は、緑谷に背を向け、寝転がったまま話を聞いていた。
どうやら氷室は昔、小学校までは緑谷と爆豪の近所に住んでいたらしく。緑谷と爆豪とは一個上だが、よく遊ぶ仲だったようで。
「かっちゃんと喧嘩してた時なんか凄かったなあ、雪弥くんは雪を操るし、かっちゃんは爆破だから属性的にもお互いが弱点って感じで」
「…」
かっちゃんも雪弥くんもすごくてね、と。緑谷は懐かしそうに語る。しかし、緑谷自身の話は一切話そうとしないし、話す気配もない。
「あんたは？」
「え？」
「あんたの話だよ」
氷室はぐるんと転がり、ようやく体を緑谷の方に向けた。ベッドに頬杖をついて、話を聴く姿勢をとる。
氷室のまつ毛は白くて長い。そのため少し眠そうにも見える。だがその奥の少し期待を持った瞳に、緑谷は頬をかいた。
「僕は…うん…無個性だったし…」
「だったって？今は個性あんの」
「あ、えっとまあ、最近出現して」
「へえ。その歳で出現すんのは珍しいよなぁ」
緑谷は、自分の話になった途端に食い付いてくる氷室に、少しだけ困惑する。
さっきまで無表情だったのに、今は愉快そうに口角を上げていた。
「な、あんたちっちゃい時どんなやつだった？記憶ないからさ、教えてよ」
「昔の僕の話なんてそんな面白くないよ…？」
「俺はあんたの話聞いてる方が楽しいけどね」
記憶は無いが、氷室は自分の話を聞いているより、緑谷の話を聞いている方が楽しいと感じた。自分の過去なんて、きっとろくでもないだろうしと。
緑谷は話した。昔からオールマイトが大好きで、ヒーローを目指していたこと。かなりのヒーローオタクであること。
「ふーん。だから水筒もオールマイトデザインなのか。なんか妬けるよ」
氷室はへらりと笑って言う。緑谷の話で、何かが思い出せそうで思い出せない。
「雪弥くんは？好きな物とか、好きなヒーローとかいたりする？」
緑谷も、一緒に遊んではいたが…氷室の細かいことについては知らなかった。だからこの流れで聞いてみた。
「あー…、俺か。なんだろうなあ」
氷室が悩んでいると、保健室の扉ががらりと開く。
「悪い、遅くなった」
入って来たのは、すぐ終わらせるべき仕事を一通り終えた相澤だった。
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χCielχ(プロフ) - やっさんさん» そうです〜！！氷室編で出すかどうか今は迷っております〜ややこしくならないよう心がけます💪 (2021年11月27日 0時) (
レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 瑠李さん» ｱ!!ありがとうございます！！(*´╰╯`)楽しみに待ってくれているのだなと思えるだけでとても力になりますありがとうございます！頑張ります！！ (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - へ！？逆巻さんて、あの、時間巻き戻しの逆巻さんですね(^^♪。活躍場面は、あるのでしょうか(^^)？ (2021年11月26日 22時) (レス) id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - めっちゃ好きです˙˚ʚ₍ ᐢ. ̫ .ᐢ ₎ɞ˚読んでます。更新いつも楽しみに待っています。頑張ってください。応援してます。 (2021年11月26日 18時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - あのさん» ありがとうございます〜！！男主に触れて下さり嬉しいです！コメントとても力になります…！頑張ります！！！ (2021年11月26日 1時) (レス) @page47 id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
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