第四十一譚 ページ41
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素直ではない氷室の代わりに、緑谷が「熱を出して居るんだ」と説明をしたところ。
「大変ですわ…！」
八百万が個性で創造した冷えピタを額に貼られ、またまた創造したあたたかい毛布に包まれた。
そうして今、毛布でミノムシのようになった氷室は、一階のソファに寝かされている始末。ちょ、待てなにこれどういうこと？と氷室は終始疑問符を浮かべていた。
「いや…俺、看病されるほど重症じゃないんだけど」
「風邪を引いた際には、体を温めて安静にすることが一番です。氷室さんは元々体温が低いので、この湯たんぽを…」
と、八百万は湯たんぽを創造する。体から色んなものを作り出す八百万に、氷室は感心する。
「へぇ……すげぇ個性。何でも作れんだ？つえー個性だな」
「いいえ。構造を熟知していなければなりませんし、創造するには脂質が必要となりますので」
八百万はそう言って、「少々失礼いたしますわ」と言い、ミノムシ氷室の毛布の中に湯たんぽを押し込んだ。
「轟さん！後はお願いしますわ」
「お…分かった」
八百万に呼びかけられ、今度は轟が氷室の近くに腰掛ける。今度は何だ…？と氷室は思うが、轟が来てから何かと周囲に温かさを感じる。
「八百万、今は個性使いすぎてヒーターとか作れねぇから、俺で」
轟は左手から小さな炎を出しつつ、ぼんやりとした熱気を放っていた。
「…なーにあんた。ヒーターにされてんの？ウケる。ヒーターくんって呼ぼうかなあ」
「俺は人間だぞ」
「マジレスすんな」
轟と呼ばれていた少年…どこかで見たことがある。氷室はそう感じた。轟の顔をじぃっと見てから、掠れた声で問う。
「なあヒーターくん、どこかで会ったことある？」
「…？いや…教室で会ってるじゃねえか」
「そうじゃねえし。俺が雄英来る前だよ」
「…ねぇな」
そう返された。「ないならいいや。変な事聞いたな」と、氷室は轟の手のひらの炎を見つめた。
氷室が何かと炎に惹かれてしまうのは、やはり炎は温かいものだからだろう。
「雪弥くん！洗濯物、雪弥くんの部屋で干して置くね！」
通りすがりに、緑谷が氷室に向かって優しい声でそう言った。そして緑谷はパタパタと階段を上がっていってしまう。
「自分でやれんのに…」
素直ではない氷室は、そう呟いた。すると、目の前の轟が少しだけ顔を綻ばせる。
「お節介だよな。あいつ」
余計なお世話は、ヒーローの本質なんだって。轟はその言葉を思い出していた。
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χCielχ(プロフ) - やっさんさん» そうです〜！！氷室編で出すかどうか今は迷っております〜ややこしくならないよう心がけます💪 (2021年11月27日 0時) (
レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 瑠李さん» ｱ!!ありがとうございます！！(*´╰╯`)楽しみに待ってくれているのだなと思えるだけでとても力になりますありがとうございます！頑張ります！！ (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - へ！？逆巻さんて、あの、時間巻き戻しの逆巻さんですね(^^♪。活躍場面は、あるのでしょうか(^^)？ (2021年11月26日 22時) (レス) id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - めっちゃ好きです˙˚ʚ₍ ᐢ. ̫ .ᐢ ₎ɞ˚読んでます。更新いつも楽しみに待っています。頑張ってください。応援してます。 (2021年11月26日 18時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - あのさん» ありがとうございます〜！！男主に触れて下さり嬉しいです！コメントとても力になります…！頑張ります！！！ (2021年11月26日 1時) (レス) @page47 id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
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