第二十八譚 ページ28
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＿＿＿＿こんな報道だった。
『アメリカでの指定ヴィラン団体の活動が活発化』。
そのヴィラン団体の名前は、『
大企業を多額の金と暴力で買収するなど、裏社会の経済さえも牛耳りつつあるマフィアのような団体だと…報道では取り上げられていた。
「なーんか引っかかんだよなぁ」
ゴロツキの頃から、有名なヴィランの事を避けていた。面倒だからだ。ヴィランの事なんて氷室には関係ない。ましてや日本ではなくアメリカの事だ。
氷室はベッドに寝そべり、そればかり考えていた。考えすぎて眠れない。手元に何か調べられる端末も何も無い。
なら聞くしかないか、と。氷室は起き上がって部屋を出た。皆を起こさないように足音には配慮しつつ、ひたひたと廊下を裸足で歩く。
ぴたり。氷室はある部屋の前で止まる。そこは、担任専用の部屋だった。寮には一応、担任専用の部屋がある。
礼儀知らずの氷室は、ノックもせずに扉をそっと開けた。少しだけ中が見えるように。
扉の隙間から部屋の中を覗くと、相澤が暗い部屋でパソコンに向かっていた。こんな遅くまで仕事をしているとは。
「…電気つけねえの」
どうやって声をかけようと迷ったが、氷室はその言葉を選んだ。相澤は「氷室か」と言って、こちらに振り返る。もう声で誰なのかが分かるのだ。
「節約だよ」
「光熱費は雄英持ちだろ。節約する必要無くね」
「それでも少ない方がいいだろ、なるべく。お前は使いな。特に暖房とかは」
「暖房はガンガンだよ、オマケに消さずに付けっぱでここ来たしな」
光熱費が完全に雄英持ちだからと、氷室は節約する気は一切ないようだ。嫌味でそれを言ったのだが、相澤は「ならいい」と少し安堵したように口角を上げていた。
相澤は、体温調節が出来ない氷室を気にかけていた。それを今しがた改めて知った氷室は、何も言い返せなくなってしまう。
「で、どうした。眠れないの」
俯いたまま何も言わない氷室に、相澤はそう切り出す。氷室の視線が上がり、相澤とばちりと目が合うと、氷室は分かりやすく舌打ちをした。
「違う。聞きたい事…いや、頼みてえ事あって来た」
「何？」
「明日学校休みだろ。少しだけ外に出してくれ。帰ってくるから」
「…何で？」
「いいから。帰ってきたらちゃんと言う」
氷室をここに連れて来てから間もない。断ろうとしたが、氷室の切実な声に迷った。
「…校長に言ってみる。期待はするな」
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χCielχ(プロフ) - やっさんさん» そうです〜！！氷室編で出すかどうか今は迷っております〜ややこしくならないよう心がけます💪 (2021年11月27日 0時) (
レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 瑠李さん» ｱ!!ありがとうございます！！(*´╰╯`)楽しみに待ってくれているのだなと思えるだけでとても力になりますありがとうございます！頑張ります！！ (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - へ！？逆巻さんて、あの、時間巻き戻しの逆巻さんですね(^^♪。活躍場面は、あるのでしょうか(^^)？ (2021年11月26日 22時) (レス) id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - めっちゃ好きです˙˚ʚ₍ ᐢ. ̫ .ᐢ ₎ɞ˚読んでます。更新いつも楽しみに待っています。頑張ってください。応援してます。 (2021年11月26日 18時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - あのさん» ありがとうございます〜！！男主に触れて下さり嬉しいです！コメントとても力になります…！頑張ります！！！ (2021年11月26日 1時) (レス) @page47 id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
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