第二十六譚 ページ26
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「四階の奥。さっさと行けや」
「なあここ？ここか？入っていーヤツ？」
学生寮＿＿＿＿ハイツアライアンス。きちんと男女で棟が分けられており、二階から五階までがそれぞれ生徒の個室になっている。
氷室は四階の廊下を走り、奥の部屋の扉の前で立ち止まって、歩いてくる爆豪を待っていた。
「オメーの部屋なんだから勝手に入れ」
爆豪にそう言われると、氷室は扉を引いて部屋に入った。「おお〜なかなかじゃん」という氷室の声も廊下に響く。
開きっぱなしの扉から、爆豪が氷室の部屋を覗く。
当然氷室は持ち物なんてないので、部屋自体は質素だ。だが付属のベッドと机だけは置いてある。
氷室はそのベッドの上にダイブし、ゴロゴロとしていた。
「何しとんじゃ。さっさと部屋の整理でもしてろ」
「整理とか言われてもさあ。俺の荷物なんもないけど」
「ここにあんじゃねーか！テメェの目は節穴かよクソが！！」
爆豪は氷室の部屋に置かれた大きなダンボールの前にしゃがんで、まるでダンボールに怒鳴り散らかすように言った。
「つか何それ？開けてよ」
氷室がベッドに寝そべりながら言うと、爆豪は「命令すんじゃねえテメェで開けろや！」とまた怒鳴り散らかす。
だがそうは言うが、氷室があまりにも動かないのでべりべりとダンボールのテープを剥がしてくれている。剥がし終わり、中身を覗き込む。
「あァ…だろうとは思ったわ」
爆豪はそう言うと、ダンボールの中身をひとつだけ取り出して、ベッドの方にいる氷室に見せ付ける。それは教科書だった。
「要は勉強しろっつー事だな」
「うはぁ。勉強した事とかなーんも覚えてないなあ。教えてよ勉強」
「却下。そりゃクソデクにでも言ってろ」
爆豪は親指を立て、それを下に向けた。中学受験をして名門中学に行ったような坊ちゃんに教えることなんざ無いと。爆豪はそう思っている。
ただ勉強したことが記憶喪失によってぶっ飛んで、脳内偏差値がバカになってるなら、それはそれでざまぁみろ！という気持ちだ。
どちらにせよ、爆豪が氷室に勉強を教えることは無い。
「風呂とかメシは一階。俺ァ案内したからな。あとはテメェでやれや」
「はいよ。案内ご苦労かっちゃん」
「死ねやコラ！！」
爆豪は怒鳴りつつ、バターン！！と氷室の部屋の扉を閉めて出ていった。死ねとか言っといて殺しには来ないので、氷室はそんな爆豪を心底面白がっていた。
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χCielχ(プロフ) - やっさんさん» そうです〜！！氷室編で出すかどうか今は迷っております〜ややこしくならないよう心がけます💪 (2021年11月27日 0時) (
レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 瑠李さん» ｱ!!ありがとうございます！！(*´╰╯`)楽しみに待ってくれているのだなと思えるだけでとても力になりますありがとうございます！頑張ります！！ (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - へ！？逆巻さんて、あの、時間巻き戻しの逆巻さんですね(^^♪。活躍場面は、あるのでしょうか(^^)？ (2021年11月26日 22時) (レス) id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - めっちゃ好きです˙˚ʚ₍ ᐢ. ̫ .ᐢ ₎ɞ˚読んでます。更新いつも楽しみに待っています。頑張ってください。応援してます。 (2021年11月26日 18時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - あのさん» ありがとうございます〜！！男主に触れて下さり嬉しいです！コメントとても力になります…！頑張ります！！！ (2021年11月26日 1時) (レス) @page47 id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
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