第十六譚 ページ16
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一時間目が終わり、十分の休み時間に入る。すると早速、先ほどの切島と上鳴が氷室の席に寄って来た。
「俺は切島鋭児郎！個性は『硬化』！おまえは？」
「はいはい！俺上鳴電気！個性『帯電』！氷室は？」
ほとんど同時に聞いて来たため、氷室は返答に迷う。
真っ先に自分に話し掛けてくれるなんて、この二人はこのクラスのムードメーカーなんだろうなあ。そう思いながら、氷室はへらりと笑った。
留年とは明かされていないため、氷室は二人に同年代だと思われている。
「…個性は『豪雪』。雪操るよ。この教室極寒にする事も出来るね」
「うおお！そんな感じしたぜ！」と切島。上鳴に至ってはぺたぺたと氷室に触り、「冷たい！」と笑っている。
切島と上鳴が、氷室と戯れていると…爆豪が席を立つ。
爆豪は教室内をズカズカと進み、ワイワイする切島と上鳴を引き裂いて、間に割って入った。
バン！！と。爆豪の手のひらが、氷室の机の上に落とされる。切島と上鳴は驚いた顔をするが…氷室は口角を上げたまま表情を変えない。
「雪弥」
爆豪の低音ハスキーボイス。普段から怒っているイメージのある爆豪だが、今はなんと言うか…怖い。
「お、おい爆豪、やめとけ」
「そうだぜ、転校生いびりよくねぇって〜」
張り詰めた雰囲気になってしまい、切島は爆豪を止める。上鳴も肘で爆豪をつついて茶化したりなど、何とかこの場の空気を保とうとしてくれる。
「何？あんた」
氷室は、目の笑わぬ笑顔のまま爆豪を見上げる。椅子に背をもたれて、ポケットに手を突っ込んでへらへらとする氷室に、爆豪は青筋を立てた。
「テメェ…ンで一年居んだよ。あﾞ？二年だろうが」
「あー、ね。なるほど」
昔の自分の事を知っているような口ぶりに、氷室は勘づく。目の前のヤンキーのような少年こそ、緑谷の言っていた『かっちゃん』であると。
氷室は立ち上がり、ポケットに入れていた手を出して、その手を爆豪の肩に置いた。そうしてグイッと爆豪を自分に引き寄せる。
「久しぶり、
氷室が言うと、爆豪はパシンと氷室の手を振り払った。不愉快そうに。
「キメェ。一回もンな呼び方した事ねェだろカス」
「あれ、ハズレ？残念だなあ。じゃあ何て呼んでたか教えてくれよ」
爆豪に払われた手を、少しだけ痛そうにさすりながら言う氷室。
氷室の台詞に、状況。氷室が記憶を失っているという事を、賢い爆豪はすぐに理解した。
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χCielχ(プロフ) - やっさんさん» そうです〜！！氷室編で出すかどうか今は迷っております〜ややこしくならないよう心がけます💪 (2021年11月27日 0時) (
レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - 瑠李さん» ｱ!!ありがとうございます！！(*´╰╯`)楽しみに待ってくれているのだなと思えるだけでとても力になりますありがとうございます！頑張ります！！ (2021年11月27日 0時) (レス) id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
やっさん(プロフ) - へ！？逆巻さんて、あの、時間巻き戻しの逆巻さんですね(^^♪。活躍場面は、あるのでしょうか(^^)？ (2021年11月26日 22時) (レス) id: a424e1a16c (このIDを非表示/違反報告)
瑠李(プロフ) - めっちゃ好きです˙˚ʚ₍ ᐢ. ̫ .ᐢ ₎ɞ˚読んでます。更新いつも楽しみに待っています。頑張ってください。応援してます。 (2021年11月26日 18時) (レス) id: 9824e2f221 (このIDを非表示/違反報告)
χCielχ(プロフ) - あのさん» ありがとうございます〜！！男主に触れて下さり嬉しいです！コメントとても力になります…！頑張ります！！！ (2021年11月26日 1時) (レス) @page47 id: 6fa1655de3 (このIDを非表示/違反報告)
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