縁-YUAN- ��

妖艶な医者３ ページ13

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sk「おおお！目黒、似合ってるよ！」

nb「おまえ、本当にスタイルいいな」




部屋に戻った俺の甚平スタイルに、退屈そうに店番をしていた2人が駆け寄ってくる。

ショッピーは分かりやすく尻尾をぶんぶん振って褒めてくれて、俺は照れ隠しに頭をかいた。




sk「これ、フッカのじゃないよね？」


fk「んー？そう、昔の友だちの忘れ物」




店に戻った男は、元いた席に戻ってゆらゆらと椅子に乗って揺れている。




mm「あの、フッカ...さん」


fk「ふは。なぁに？」


mm「またきていいですか」





俺が異世界の人間だとすぐ見抜いたこの男。

もっと色々知っているかもしれない。俺が元の世界に戻るためのヒントも。




fk「いつでもどうぞ？ ”旅人さん”」



フッカさんは相変わらず一定のリズムで椅子を揺らしながら、来た時とずっと変わらない笑顔でこちらを見つめていた。









フッカさんの家の前で、ショッピーとは別れた。
服が幾分なじんだおかげか、俺のことを好奇の目で見つめる視線も少なくなったように感じた。


相変わらず上裸の佐久間くんが作る渾身の夕飯を食べながら、俺はふとさっき会ったフッカさんについて尋ねてみる。




mm「ねえ、フッカさんって何歳なの？」

sk「えー！何歳だったかな」



ひー、ふー、みー・・・と指を折る佐久間くん。



sk「確かねー、１０５歳？」

mm「は？１０５？？」



思っても見なかった返事に、口からご飯粒がこぼれる。



mm「え、フッカさんって人間なんだよね？」

sk「んー、そのはずなんだけどね。でも、俺らが小さい時からフッカの見た目はずっと変わってない」

mm「いや、そんなこと・・・」

sk「でも、フッカってなんか不思議な空気あるよね。なんかね、フッカのところに行った患者は大抵楽になって帰ってくるんだよ。こんな小さな村にいるなんておかしいくらいの名医。特に心の病気に強くて」

mm「心の・・・」

sk「そう。フッカと目を合わせて悩みを吐き出すと、なんだか楽になるって噂。」

mm「佐久間くんも、、話に行ったことが？」

sk「俺？俺はないよー、あいにく体も丈夫で病気もあんまりしないんだよね」



笑顔で力こぶを見せてくる佐久間くんに微笑み返すと、ニッと音がしそうないい笑顔が返ってきた。



sk「フッカは神様なのかも」



ついこの間までの俺ならこんな言葉笑い飛ばしていただろう。

でも今はどんな突拍子もないことも受け入れられるような気がしていた。



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