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その後、お腹がすいたのでパンケーキを食べた。
友哉が奢ってくれると言うので心置きなく食べました、感謝感謝。
肝心のデートプランはそこまで細かくは立てられてない。
いや、ほんとはお礼だから下心バレない程度にね…。
『友哉、ありがとう』
「いえいえ」
駅で友哉と別れた。
いつものメンバーで私だけ家が遠い。
駅の階段を降りようとした時、早く階段を降りようと思っていたら、自分がどの段を降りているか分からなくなって踏み外した。
『え、わっ』
どうやら足首を捻ったらしい。
手すりに掴まり、立ち上がるが1人で歩ける気がしない。
…誰か助けて欲しい。
誰か来てくれないかなぁ…とりあえずベンチに座ろう。
これでは本当に帰れない、いよいよまずくなってきた。
もう辺りは大分暗い。
頼れる人は…
もしかしたら、来てくれるかな、と思ってある人の連絡先をタップした。
「おい、A」
『…え、ほんとに来てくれたんだ、界』
「いや、動けないんじゃ帰れねぇだろ」
『いや、申し訳ない…』
『すいません、抱っこかおんぶお願いします』
「首に手まわして」
『ありがとう゛〜』
私と界ってさ、いわゆる美男美女の組み合わせだからね、駅のホームにいる人からすれば大分目立ったでしょう。
「なんで足捻ってんだよ」
『階段余裕で踏み外した』
「馬鹿だろ」
『その馬鹿を助けてくれる馬鹿はどこですか?』
「…俺だけど」
『あはっ、ありがと』
.
.
.
家に着き、界に抱かれたまま鍵を出した。
「上がるぞ」
『はーい』
ソファにそっと降ろしてくれた。
やっぱり優しい。
湿布でも貼っとくか、と言って私の棚を漁る界。
界を上から見下ろす目線に、いつもとは違う何かを感じた。
「じゃあな」
『あ、うん』
「朝歩けなかったらLINEしろよ」
『え、そこまでしてもらわなくても』
「いいから」
『…ありがとう』
そう言って界は帰った。
その日は心做しかよく眠れた気がする。
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麗彩(プロフ) - 面白いので、無理しない程度に再更新して欲しいです! (2022年12月15日 21時) (レス) @page24 id: 4754d7c653 (このIDを非表示/違反報告)
リュイ - そらくーん!!!! (2022年3月31日 17時) (レス) id: 2183f1b6e8 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - Rain。さん» これからも楽しみにしてます!!!! (2022年3月20日 18時) (レス) id: 5a0c9ff92a (このIDを非表示/違反報告)
Rain。(プロフ) - ぴよさん» 長らくおまたせしてすいません…!待っててくださってありがとうございます〜! (2022年3月20日 17時) (レス) id: 16d87e8fac (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 更新歓喜、、、(;_;)!!! (2022年3月20日 17時) (レス) @page20 id: 5a0c9ff92a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rain。 | 作成日時:2021年10月3日 2時