◇ ページ22
打ち上げが終わって、友哉と一緒に帰り道を歩く。
「…Aってさぁ、最近恋してるよね?」
『え?まあ、友哉にデートの予行着いてきてもらうくらいだから、そりゃしてるけど…』
「だよね」
その後、少し無言が続いて、いつもは無言も気まずくないのに、ちょっとだけ、息が詰まるような空気だった。
「俺さ、Aのこと好きだったんだよ」
『……え、いつ?』
なるべく平静を装って、話を聞く。
「んー、ほんとについ最近まで」
「俺が、Aにデートの予行みたいなのに付き合わされる前くらい?
あの時からさぁ、A恋してるなぁって分かっちゃったんだよ」
『…』
自分の行動を思い返してみれば、友哉に申し訳ないことが沢山あった。
友哉に気がある訳でもないのに二人で一緒に帰ったり、スキンシップが激しかったり、いい雰囲気を作ってしまったり。
…ごめん友哉、じゃあ今日蹴りをつけましょう。
『…ごめん、私何も分かってなかった』
『もしかして、彼女作ってなかったのも私のせい?』
「Aのせいとか、言い訳みたいなのは好きじゃないけどそうなるね」
『いや、だよね……』
『ごめん、って今謝っても遅いかもしれない、でも、多分私も高校に入って恋するまで、友哉のこと、好きだったと思う』
『界よりずっと一緒にいたし、友哉が沢山告白されてるのみてちょっと嫌だって思った時もあったし…
でも、今は違うから』
多分友哉も違うけどね。
『ありがとう、友哉、私を好きになってくれて』
『この都合のいい関係は、終わりにしよう』
『2人で帰る必要がなければ帰らないこと。スキンシップは控えること。
連絡は…そんなに頻繁にとってなかったか。
後は、んー…学校では普通の友達でいようね、あゆみ達といる時も』
こくり、と友哉が頷いたのを見て、別れた。
ちょっと走って、肺が苦しくなるくらいに早く走って家まで向かった。
ごめん友哉。
でも今は私の事好きじゃないもんね。
友哉にもいい人見つかりますように、お願いします、と柄でもないことを、立ち止まって月に願った。
私は私で、成功させてみるから、この恋。
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麗彩(プロフ) - 面白いので、無理しない程度に再更新して欲しいです! (2022年12月15日 21時) (レス) @page24 id: 4754d7c653 (このIDを非表示/違反報告)
リュイ - そらくーん!!!! (2022年3月31日 17時) (レス) id: 2183f1b6e8 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - Rain。さん» これからも楽しみにしてます!!!! (2022年3月20日 18時) (レス) id: 5a0c9ff92a (このIDを非表示/違反報告)
Rain。(プロフ) - ぴよさん» 長らくおまたせしてすいません…!待っててくださってありがとうございます〜! (2022年3月20日 17時) (レス) id: 16d87e8fac (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 更新歓喜、、、(;_;)!!! (2022年3月20日 17時) (レス) @page20 id: 5a0c9ff92a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rain。 | 作成日時:2021年10月3日 2時