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どんな風に家まで帰ったのか、正直全く覚えていない。
気付いたら家に着いていて、気付いたらベッドの上にいて、気付いたら廉に電話をかけていた。
『もしもーし、どないしたん海人？なんかあった？』
いつも通りのんびりとした廉の声。その声を聞くと自然と涙が溢れてきた。
｢廉、どうしよう、｣
『………もしかして、海人泣いとる？』
廉には何も見えないのにコクコクと頷き、まともに返事をしないまま俺は話を始めた。
｢Aちゃんの好きな人さ、分かっちゃった。隣のクラスの平野紫耀って分かるでしょ？あの人だよ、Aちゃんの好きな人。｣
廉は何も言わなかった。それをいいことに俺は話を続けた。
｢今日ね、2人が仲良さそうに帰ってるの見たんだ。俺のことはくん付けで呼ぶのに、あいつのことは呼び捨てだった。俺にはみんなと同じように微笑むだけなのにね、あいつにはキラキラの笑顔を向けてたんだ。｣
『………』
｢俺さ、俺の好きな人に好きな人がいるの忘れてた。もしかしたらその好きな人は俺なのかもって舞い上がって1人で勝手に終わらせてた。髪を切ったのも、メイクを始めたのも、たぶんあいつの好みに合わせるためだよね。何で気付かなかったんだろう。｣
廉はいつもみたいに｢キモい｣と切り捨てることも、かといって大袈裟に慰めることもしなかった。ただ、『そっか、辛かっただろうけどよう頑張ったな。』とだけ言った。
その日、廉は俺の気が済むまで通話を繋げたままにしてくれて、俺はたくさん泣いたあといつものようにくだらない話をした。
その日の夢はAちゃんと手を繋いで仲良く2人で歩いている夢だった。目が覚めたとき、また泣いちゃったのは俺だけの秘密。
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もか(プロフ) - もちさん» ありがとうございます(；；)亀更新ですが、これからもよろしくお願いします…！ (7月29日 17時) (
レス) id: cefc2b5555 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - すごく好きです！応援してます🌟 (7月7日 2時) (レス) @page33 id: 1cff44b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もか | 作成日時：2022年12月12日 21時
