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教室のベランダから、そっと抱きしめ合う2人を見下ろす。
｢……………俺を無理矢理連れてきた理由ってこれ？｣
｢……………逆に聞くけど、それ以外に何かあると思う？｣
隣に立つ彼は｢ほんまはベランダって立ち入り禁止なんやけどな〜(笑)｣と楽しそうに笑いながら、同じように2人を見下ろしていた。
｢けどよかったん？中学からずっと好きやったんやろ？｣
｢好きって伝えるくらいなら、バチ当たらんよ。｣
｢……………1年半、ず〜っと片思いの相手から恋愛相談受けてたんだよ？伝える気なんて失せるよ〜(笑)｣
力なく笑うと、彼は申し訳なさそうに｢………ごめん｣と言った。
｢いやいや、こちらこそごめんね。だって廉、みんなの気持ち知った上で勝手に伝えるようなことはしないでくれてたでしょ？｣
｢しかも俺と海人の恋愛相談、同時に乗ってくれてたじゃん。不器用なのに無理させちゃってごめんね。｣
｢………まぁ特別に、許してやらなくもないわ(笑)｣
隣の廉に｢うっざ(笑)｣と返すと、彼は下の2人に聞こえるんじゃないかと思うくらい大きな声で笑った。
｢廉も早く恋愛しろよ。｣
｢………俺は一途なんで、好きな子が帰ってくるのちゃんと待っとるんよ。｣
抱きしめ合うのをやめて向かい合っている2人を見つめながら、廉は寂しそうに呟く。
｢で？もう小鳥遊のことは諦めるん？｣
｢………ん〜もう少しだけ好きなままでいようかな。まだA以上に好きになれる子、会えない気がするし。｣
そっか。と彼は呟くと、｢帰りス○バでも行かん？｣と笑いかけた。
｢おっし、今日は俺が奢ってやるよ！｣
｢マジ？！めっちゃカスタムしてスイーツも追加したるわ(笑)｣
｢容赦ないな〜…(笑)｣
明らかにテンションが上がった様子の廉は、俺を置いて教室に戻り、防寒具の準備を始めた。
俺は教室に戻る前に、もう一度下の2人を見下ろした。
2人は仲良く手を繋いで、校門に向かっている。
｢……………片思い、続けるか(笑)｣
2人のことをそっと見守るような気持ちで微笑んだ。
｢紫耀ー？はよス○バ行こー？｣
｢今行くから待てってば(笑)｣
Fin.
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もか(プロフ) - もちさん» ありがとうございます(；；)亀更新ですが、これからもよろしくお願いします…！ (7月29日 17時) (
レス) id: cefc2b5555 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - すごく好きです！応援してます🌟 (7月7日 2時) (レス) @page33 id: 1cff44b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もか | 作成日時：2022年12月12日 21時
