28 ページ28
.
目の前にいるAちゃんは明らかに困惑していて、硬直している。
俺も俺で、自分から言ったくせに怖くなって何も言えずにいた。
もしかしたら一瞬だったのかもしれないけど、俺にとっては長い長い沈黙の時間だった。
君に何を言われるか分からなくて、怖くて、逃げ出したくてたまらなかった。
次会った時のことなんて何も考えず、逃げ出しちゃおうかなと思っていたその時だった。
｢………あれ？海人と小鳥遊やん。こんなとこで何してるん？｣
耳に馴染んだ心地よい関西弁が聞こえてくる。
驚いてその方向を向くと、いかにもコンビニ帰りですと言いたげな廉がいた。
｢あっ、永瀬くん…｣
Aちゃんも一応といった感じで廉に声をかける。
今しか逃げるチャンスはない、そう思った。
｢じゃ、じゃあAちゃん！！俺廉に用事あるから行くね！！返事はもう10年後とかでも構わないから！！！それじゃ！！！！｣
｢は？海人何言ってんの？｣
変なものを見るかのような目を向けてくる廉を無視して腕を引くと、君に手を振ってから全力ダッシュでその場から逃げ出した。
・
・
｢……………で、海人。どういうことか説明しろ。｣
｢…………………………は〜い｣
まぁこうなるよね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 157人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もか(プロフ) - もちさん» ありがとうございます(；；)亀更新ですが、これからもよろしくお願いします…！ (7月29日 17時) (
レス) id: cefc2b5555 (このIDを非表示/違反報告)
もち(プロフ) - すごく好きです！応援してます🌟 (7月7日 2時) (レス) @page33 id: 1cff44b0d6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もか | 作成日時：2022年12月12日 21時
