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鍵を開けると中から出てきたのは何やら洋服のようだった。広げてみればそれはメイド服で。
何故こんなところに…?
よく見ると所々汚れが目立つ。袖の部分に関しては破けている始末だ。
箱にもう一度仕舞おうと屈むと、鍵穴の近くに白い粉がついているのを見つけた。
…そういうことか。
隠しが甘いしド素人のやることだ。もう一度A・ヴェルディの情報を洗い出きなくては。
メイド服を持って部屋を出る。向かったのは秘匿書庫にいるであろうトントンの元だ。
「入るぞ。」
一言断って入れば、そこには珍しくエーミールの姿も見えた。二人はこちらには気が付かずにひたすら手元の書類を流すように見ていた。
「おいトントン、エーミール。」
声をかけるも未だに聞こえないのか紙の捲る音だけが空しく部屋を埋める。
エーミールの傍に行き、一声。
「おい。」
「うぉわああああ!び、びっくりした!って、なんやグルさんやないですかびっくりさせんでくださいよ…。」
後ろにひっくり返って書類を散らしてしまう。
やれやれ本当にビビりだな。
散らかった書類をかき集めながら、
「気づかない方が悪いゾ。」
と悪い顔をして言ってやればなんやと!と求めていた反応をしてくれた。
｢どないしたんやグルさん。｣
騒動に気がついたのかとんとんがこちらに近寄ってくる。
｢あぁ、少し調べて欲しいことがあってな。｣
｢…A・ヴェルディの事か？｣
｢！目星をつけていたのか。｣
何か悟ったかの様に手元のメイド服を指さしてポケットから何かを取りだした。
｢これ、ショッピ君の近くに落ちてたんやと。｣
そこから出てきたのは自分の手元にあるメイド服と全く同じ色の布だった。光の反射で光る銀の刺繍もあり、同じものだとすぐにわかった。
｢…なるほどな。｣
｢その様子やとそのメイドの部屋から持ってきたって感じか？｣
｢そうだ。ここまで証拠があれば、もう言い逃れは出来ないだろうな。｣
ここのメイドになったのはスパイになる為。ことを急いで失敗した、と言ったところだろう。
｢出身国は？｣
｢バシラス国や。｣
兄さんはバシラス国の偵察報告もなく行方不明。考えたくはないが、殺されているかもしれない。
あの兄さんの事だ、凌いでいるはずだと信じたい。
これと言って特異点のない国で数年前に1度戦争をしたくらいの記憶しかなかった。勿論負けることはなく、土地を得る代わりに今後こちらから戦争はしかけない、そういう契りを交した。
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レラ - 面白かった!! (2020年5月2日 14時) (
レス) id: c77952c361 (このIDを非表示/違反報告)
あずき・FB - 初めまして、めっっっちゃくちゃ好きです！！！(唐突な告白イベ) メイドになるっていう設定も凄いそそられます…！[ps.因みに続編見れなくて何回か意識がぶっ飛びました((( あぁ…非ログ勢はつれぇよぉ…(心の叫び)] (2019年12月13日 1時) (レス) id: 8e99c8eed5 (このIDを非表示/違反報告)
蒼雨茶(プロフ) - 凛さん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただけて何よりです(；A；)続編も楽しみにしていただけたら幸いです(>_<｡)またよろしくお願いします！ (2019年12月4日 20時) (レス) id: e407861195 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - とても続きが気になる物語です！勝手ながら、いつも更新待っています!(’-’*)♪これからの展開がとても楽しみです！ (2019年12月4日 17時) (レス) id: ccb5120fa0 (このIDを非表示/違反報告)
蒼雨茶(プロフ) - 優里愛さん» コメントありがとうございます！もうそろそろ終盤です！お付会いの程お願いします！(>_<｡)ご指摘ありがとうございます。訂正致しました。 (2019年12月3日 21時) (レス) id: e407861195 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼雨茶 | 作成日時：2019年11月14日 9時
