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夜野 side
子供の手を引いて街を歩く。
途中、店で買った飴を渡したら泣き止んでくれたから不審者としては見られていない。
むしろ…
｢仲の良いご姉弟ですね！ぼく、風船どうぞ！｣
だとさ…
まぁ、この位の弟がいてもおかしくは無いから如何とも言えないんだけどね。
風船を受け取った男の子は嬉しそうに笑い、私の手を握る。
ぷかぷかと風に揺れる青の風船は 何処かの包帯野郎に似ている気がした。
『どうしよっかな……矢っ張り、交番…？』
独り言が漏れていたのか、男の子の顔に影が差す。
ぎゅ、と握る手を強め
上目遣いがちに此方を見ると…
｢おねえちゃん……おいてかないで…｣
交番になんて置いていける訳ないよね！
もしかしたら どっかの物騒な奴らが爆弾テロ起こしたりするかもしれないんだから！
『大丈夫、置いて行かないよ！』
｢ほんと？｣
『うん！』
そう言うと、男の子はにっこりと笑って私に抱きつく。
おっふ……可愛いが過ぎるぞ…？
『お母さんって、どんな格好かな？』
｢んと……みどりいろのわんぴーす…と、しろのおくつ｣
『りょーかい』
緑のワンピースに白の靴…
多分、まだこの辺にいるはず。なら……
『こっちの方が早いかな』
｢え？…わぁっ！｣
男の子を抱き上げて空へと飛ぶ。
私の異能 《光ノ羽》 だ。
男の子は楽しそうにキャッキャと笑うけど
私はそれどころではない。
落とさないかもだけど、この子のお母さんを探すのに必死。
『(どこに居るの……)』
それから15分程上空散歩をしたが、見つからず。
結局交番に預けようと決めた。
『そういえば、君は何処から来たの？』
｢あのおっきいたてもの…しょっぴんぐろーる？｣
『ショッピングモールか……』
なら、建物内の迷子センターでいいやんけ…！
＊＊＊＊＊
迷子センターに男の子を連れていったら丁度お母さん発見。
凄い勢いでお礼を言われたけど 私が気になったのは "後ろ"
ずっと後をつけられている気がする。
『(早く仕事を終わらせて確認しなくては……)』
私は心の中で呟いて 仕事を再開した。
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月瀬(プロフ) - マドレーヌさん» ありがとうございます〜！ (2019年10月9日 17時) (
レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
マドレーヌ(プロフ) - 一気読みしてしまいました！とてもおもしろいです(^ー^)大変だとは思いますが更新頑張って下さいp(^-^)q応援しています♪ (2019年10月9日 17時) (レス) id: c84dba5333 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月瀬 | 作成日時：2019年9月10日 12時
