初仕事 ページ2
いつもと変わらぬ横浜。
大勢の人が行き交う交差点。
その中に1人佇む少女の姿。
風に銀の髪を揺らし、菫色の瞳は立ち並ぶビルと足早に通り過ぎる人々を写している。
『……迷った』
彼女の名は 夜野A。
ポートマフィアから逃亡中であり
現在 武装探偵社にて籍を置いている。
そんな彼女が何故、1人で立ち尽くしているのか……
それは 1時間ほど前の事だ。
──────────
夜野 side
『え、私一人でのお仕事？』
唐突に言い渡された 私の
国木田さんから云われた内容は、
"近頃巷を騒がせている強盗団のアジトを見つけ出す"
と、いうものだった。
『でも、隠密なら谷崎君とかの方がいいんじゃ…？』
｢谷崎は別件で動いている。それに、お前の見た目なら警戒される事も無いだろう。…頑張れよ｣
国木田さんが書類仕事をしながら言う。
あまり嬉しくない気もするが、これも仕事。
そして 初めての"光"での仕事。
『はい！』
高鳴る胸を抑えて支度を始める。
いつも持ち歩いている
護身用の
肩掛けの鞄に詰め込み、
ラフなシャツにパーカー、黒のショートパンツにタイツ、そしてスニーカー という動きやすい服に着替える。
『それでは、いってきまーす！』
みんなが頑張れ、と応援してくれる中
意気揚々と探偵社を出てきて……
*＊*＊*＊*
……今に至るのだ。
平日とはいえ、都会横浜。
少し気を抜けば人の並に押し流されてしまう。
『取り敢えず、何処かお店に入ろう』
夜野は呟き、足を1歩踏み出した。
そして 彼女の後を追う人影。
｢だ、大丈夫ですかね……｣
｢彼女は思ったより図太いし平気だよ。｣
｢クレェプ……｣
｢後で食べよう！だから一人で行かないで…！｣
そう、これは夜野 Aの入社試験。
仕事自体は本物だが、これから所々に出てくるトラブルは探偵社員が用意した物。
このトラブルを解決し乍
尚且つ、仕事を完遂する。
それが、夜野に課せられた試験なのだ。
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月瀬(プロフ) - マドレーヌさん» ありがとうございます〜！ (2019年10月9日 17時) (
レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
マドレーヌ(プロフ) - 一気読みしてしまいました！とてもおもしろいです(^ー^)大変だとは思いますが更新頑張って下さいp(^-^)q応援しています♪ (2019年10月9日 17時) (レス) id: c84dba5333 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月瀬 | 作成日時：2019年9月10日 12時
