9話 ページ10
さっきまですぐ後ろに春一の追いかける足音がしていたはずだが、足音が止まった。
そのかわり何かが潰れたような音がした。
不思議に思い棘はうしろを振り向いたそこには
棘「っっ!!ぁ...あ...は、るいち?嘘やだ」
振り向いた先には壁に叩きつけられたように潰れている春一だったものがあった。
棘「は、る、いち?なんで?嫌、だ。うわぁああああああああああああああああ」
棘の叫び声に近くにいた使用人が様子を見に出てきた。使用人の目に映ったのは元は人間だったであろう肉の塊を抱きしめている血だらけの呪われた子の姿だった。
惨たらしい形をした肉の塊。
唯一それが人間だと判断できるのはただ血に染まった着物でだった。
使用人はすぐに人を呼びに屋敷に戻った。
すぐに沢山の使用人が屋敷から出てきた。
そこには春一の母であろう人物もいた。
使用人「っ!春一?その着物は春一の着物、、、?
春一!!嘘!?そんなっ!!」
春一の母は崩れ落ち、転がった春一の下駄を拾う。
春母「あんたが、、、、。あんたが殺したのね!この人殺し!!あんたがこの子を呪い殺したのよ!
あんたなんか、あんたなんか殺してやるーーー!!」
そう言って春一の母は棘目掛けて包丁を手に突っ込んでくる。
棘はもうパニックになっていた。
なぜ春一は死んだのか、なぜ春一の母は棘を殺そうとしているのか。
もう、何も棘にはわからない。
そうして棘はまた、春一に言った言葉を春一の母にも言ってしまった。
棘「【来ないで!!】」
ベシャリ
また、あの音がした。
棘は恐る恐る目を開くと春一と同じように壁に叩きつけられた春一の母の惨たらしい姿だった。
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作者名:ウジン | 作成日時:2021年2月27日 15時