2話 ページ3
呪印を持ったこの名は
狗巻 棘
と名付けられた。それにはある理由があった。
棘が産まれ、産声を上げた途端その場にいた医者や看護師は気絶してしまった。
棘の声を聞いた瞬間頭に靄がかかったように急に意識が失われたのだ。
狗巻家は代々、優秀な忍を排出する名家だった。
しかし生まれた子はチャクラを持っていなかった。
しかし、チャクラの代わりに何か得体の知れない禍々しい何かが体の中に感じられた。
禍々しい何か、それは呪力と呼ばれるものであった。
呪力は人間の負の感情からなるもの。それは誰にでも持っているが、一般的には感じることができないが、その力が大きくまだコントロールができない棘は呪力が微かにだが周囲に漏れていた。
この子は何かが違う。
両親はそう思った。チャクラとは違う何か嫌なものがこの子には宿っている。
両親はその得体の知れない何かを恐れ、棘を遠ざけた。
事件が起こったのは棘が8歳になる頃のことだった。
棘は狗巻家の離れの小さな小屋で暮らしていた。
誰かと会うのは1日1回の食事の時と、3日に一回の入浴の時だけだった。
棘はそんな生活からか言葉を覚えるのがとても遅かった。
両親はこの子の言葉に何か呪いがかかっていることがなんとなく感じられた。だから棘を人から遠ざけ、言葉をあまり喋らない、喋れないような環境に置いた。
そんなある日、棘に友達と呼べる存在ができた。
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作者名:ウジン | 作成日時:2021年2月27日 15時