14話 ページ15
猿飛はすぐさま子供を拾い上げる。
子供は目を見開き涙を流しながら震えている。
口の端から出てる血が痛々しい。
猿飛「奥様、一体何があったのじゃ?この子が一体何をしたというのだ」
泣きながら息絶えている夫を抱きしめながらこう言った。
棘母「コイツは8年前に産んだ私の子のよ!でも!コイツには呪いがかかってるの!コイツの言葉が呪いなの!!コイツが死ねって言ったんだわ!あの日椿達を殺したようにここにいるみんな、旦那様もコイツが呪い殺したのよ!!!」
棘の母は棘を恐ろしい表情で睨みつけながらそう泣き叫ぶ。
猿飛達は目を見開いた。
どういうことだ?呪い?言葉が呪いになる?
棘「わ、たしが呪、い?わ、たしがしゃべ、るののろ、いなの?」
腕の中の子をみる。
腕の中の子は大きな目から涙を流し、口から血を流しながら、震えながらも母親をじっと見つめている。
棘「ま、まはわたし、が、きら、い、なの、?な、んで、じゃ、あわ、たしに、なまえ、つ、けたの?生かし、たの?」
棘母「喋らないで!あんたは2度と喋らないで!!
あんたに名前をつけたのはあんたの存在を周りにわからせるため!あんたに棘って名前をつけたのはあんたがみんなを傷つける力を持ってるからよ!
あんたに関わるやつみんなが不幸になる!傷つく!
あんたの言葉を利用しようと旦那様はあんたを生かしていたの!私は反対だったこうなると思ったからよ!
殺してやる!私があんたを殺してやるーぅうううああ」
棘の母はそう泣き叫んだ。
棘は涙を流した。
初めて名前を知ったその日名前につけられた残酷な理由も知ってしまった。
カカシ「火影様、狗巻殿の言っていることが本当ならその子は危険です。ひとまず口枷か何かをつけましょう。」
猿飛と一緒にカカシも狗巻家へ訪れていた。
猿飛「いや、この子は喉をかなり痛めているようじゃ。この状態では喋ることはおろか、声は出ないであろう。」
猿飛は棘の母を見る。
猿飛「奥様、この子は私が一度預からせてもらう。それでよいかの?」
棘母「もう、、好きにして。殺すなり、なんなり、好きにして、だけど殺す時は絶対に苦しみながら殺して」
そう虚ろな目で告げる棘の母親。
カカシ(どっちが呪いの言葉もってんだか、自分の子供に対していう言葉かよ。でもまぁ、これ見たら頭もおかしくなるか)
カカシは母親と猿飛の腕の中で震えている子供を見て
そう思う。
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作者名:ウジン | 作成日時:2021年2月27日 15時