呪言師は忍者になりました。【呪術廻戦×NARUTO】 (ページ8)

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7話ページ8

棘を連れ出した日から何回も外に出て遊んだ。

まだ一度もバレたことはない。

そしてある日ふと春一がいった。

春「その口枷外したいと思わないの？」

棘は困ったように首をかしげた。

棘だって外したくないわけではないが、ずっとつけているし外したらダメだと思っていた。

春「僕、君の声が聞いて見たい！給仕さんがくる時にまたつければバレないよ！ねぇダメかな？」

棘は春一にいろんなことを教えてもらったので、春一のお願いはなんでも聞いてあげたいと思っていた。

棘「(コクリ)」
棘は首を縦に振った。

春「ほんと！！？嬉しい！はさみ取ってくるから待ってて！」

そしてハサミをとって戻ってきた春一は棘の口枷の紐を切った。

春一はとても驚いた。
口枷で見えなかった口元には蛇のような目があり、舌には牙のような模様が見えたからだ。

春「何かの模様？刻印？」

棘は首をかしげた。鏡を見たことがないので何故春一が自分の口元を見て驚いているかがわからなかった。

春一は棘の口元から目が離せなくなっていた。
まさに蛇に睨まれた蛙のように口元から目が離せない。

自分の口元を見て固まっている春一に棘は困惑した。
そしてツンと春一の袖を引っ張ると春一はハッとしたように

春「あぁ、ごめん！いつも口枷で見えなかったから新鮮で汗ねぇ、僕のこと呼んでみてよ！」

棘はコクリとうなづき、まだ慣れない辿々しい口調で春一の名前をつないだ

棘「は、るい、ち【春一】」

春一は棘にはじめて読んでもらった名前に感動していた。そして、心臓が縛られるような気がしたが、この小さな少女に初めて名前を呼んでもらえたからだろうと気にしなかった。

その言葉に呪いがこもってるとも知らずに。

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