識 ページ13
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魏無羨「はっ！魏A！！」
二日酔いと朝の覚めから起きた俺は＿＿＿＿＿＿
眠る前に帰って来た我が子の魏Aを視線で探した。
視線は眠っていた床まで戻すと＿＿＿＿＿＿
俺の隣で仰向けになった状態で､両瞼を閉じ静かに寝息たて眠る魏Aが姿があった。
眠る前に見たのは夢じゃないと確信に変わった。
ゆっくりと魏Aの両瞼が開かれる。俺は思わず目覚めた魏Aに声をかけながら覗き込む態勢で言った。
魏無羨「魏A！？大丈夫か？」
魏Aの開かれた両瞼の奥で顕になった虚ろな眼が、ゆっくりと俺の方へと向いた。俺の問いには無言だったが、三ヶ月振りに見る魏Aの姿に涙を流しながら抱きしめた。
魏A『はっ………ははうえ？』
抱きしめていた魏Aが俺を呼んだので顔を上げて顔を確認した。すると虚ろな瞳にゆっくりと光が戻り意識が戻った事が分かった。
魏無羨「魏A？魏Aだよな？」
魏A『はっ､はい。私は魏Aですよ？母上』
いつもの口調で落ち着いた声で元の魏Aに戻ったと確証を得た俺はもう一度抱き締めた。
魏A『えっ……ちょっ…母上///
なんですか！いきなり////』
俺が抱き締めた事に驚いたのか魏Aの声の高さで驚いているのが分かった。虚ろな瞳で話さない魏Aより無表情だけど優しい元の魏Aの方が本当に好きだと再確認したのだった。
魏無羨「蓮花塢を出てから何があった？」
魏A『何が………すみません､母上。
私も眠気が強くなってその後は………
よく覚えておらず………ただ』
魏無羨「ただ？」
魏A『詩が………聞こえた気がような………』
魏無羨「詩？」
魏A『はい。どんな感じだったかまでは覚えていないのですが………その詩を聞いたらいつもより意思が深く引っ張られる感覚になって…………気づいたらその………母上に抱きしめられてました///
もう子供では無いのですから母上は……その………距離感に気を付けてください！！恥ずいです。』
魏無羨「ごめんごめん！気をつけるよ！
で、その詩はこれまで聞いた事あるのか？」
魏A『これまでにですか？
いえ、その時が初めて聞く詩でした。
確か 〈目覚め世 理の常 術完す〉って感じでした。』
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作者名：十騎 幽鬼 | 作者ホームページ：
作成日時：2023年11月6日 2時
