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智洋side
手紙が届いた。
家族以外から手紙が届くことは審査が厳しいからなかなかないって聞いたんやけど、差出人はAちゃんやった
ーーー神ちゃんへーーー
なにしてんねん、バカかあんたは。
照史泣いてる。
待ってるからな。
いつでもおいで。
そしたらみんなで、親子丼食べよな。
ーーーAーーー
手紙が読み終わってからしばらく俺は放心状態やった。
照史くんの、泣いてる…
もう一度便箋を見て気づく
便箋の端のほうの文字がにじんでる。
Aちゃんまで、泣かせてしまった。
智「おれ…」
俺はこの時初めて大切な人を傷つけてしまったんやと分かった
俺のことを心配してくれてる人がいることに気づかなかった…
いつも優しく見守ってくれてるAちゃんを、苦しめてしまった
いつも励ましてくれる照史くんを泣かせてしまった
俺のことを叱ってくれる人も
褒めてくれる人も
あの場所にしかいない
あの人らが俺の家族なのに…
俺は「みんなの優しさに甘えていた。
智「おれ……なにやってるんやろ…」
知らぬ間に涙が頬を濡らしていた
今になって気づいたんや、みんなの大切さに
それから俺は少しでも早く出ることがてきるように毎日を過ごした
少年院の中でも一番優秀だと言われ
予定よりも少し早く少年院を出ることが出来た
少年院を出た足で俺はそのまま照史くんたちのもとへ向かった
会ったらまず最初に謝る。
みんなを悲しませてしまったことを謝るんや
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作者名:たすかば。 | 作成日時:2020年11月3日 17時