43 ページ11
それから読み上げアプリと宮舘、岩本と協力し
なんとか資料を作り終えた
結局作業が終わったのは1番最後
誰よりも時間がかかったが彼は満足そうな表情をしていた
読み書きをしても怒られるだけ
発表をしても笑われるだけならと
今までこの手のことは避けてきた
それが初めて出来たのだ
そして最後の難関発表の日
3人で頑張ったんやからそれを無駄にせんようにしっかり発表せな
彼の心臓は今にも飛び出しそうだ
目「よし、じゃあ最後の発表は康二」
みんなの視線が一気に自分に向く
向「っ！」
急に自信がなくなる
上手く話せるかな…上手く読めるかな…
足が震えて立てない
向「……」
岩「康二？ゆっくり。ほら、小指噛まないで痛くなっちゃうよ」
向「ｸﾞｽｯできへんっ」
やりきりたい
ここまで頑張ったのだから
しかし体が動かない、声も出ない
やっぱり僕には出来ないんや
どうせ笑われるだけや
また過去のこと思い出して逃げたくなる
舘「康二、諦めちゃダメだよ。ここまで頑張ったでしょみんなわかってるよ。ここで諦めていいの？」
いやだ。いやに決まってる
向「………ぃやや」
舘「じゃあやろう。康二ならできる」
向「だてもっ」
舘「俺も一緒に前に来て欲しいの？照くん…」
岩「もちろんいいよ」
怖くなってぎゅっと宮舘の袖を握ると彼のがっしりとした手が重なった
舘「行こうか……はい、頑張って」
向「っ……ぁの…えっと…ｸﾞｽｯｸﾞｽｯ」
佐「こぉじ〜がんばれ〜俺の嫁も応援してるぞぉ」
深「おーゆっくりやれよ、翔太の発表短すぎて時間鬼のように余ってるからな」
渡「悪かったな！まぁとりあえずゆっくりやればいんじゃね？」
岩「ねぇお前らうるさい 笑
康二、お前のペースでやればいいよ」
なんとも個性的な応援を受けながら
勇気をだして前を向く
見慣れた顔が優しく見守ってくれている
あの時の冷ややかな目線とは全く違っていた
そうだ、ここにいるのはいつもの仲間だ
どんなに時間がかかっても笑ったりバカにしたりしてくる人はいない
なんだか安心して涙ではなく笑みが零れた
ふぅと小さく息を吐き出して覚悟を決めた
向「こらから…僕の、発表を、はじめますっ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1150人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たすかば。(プロフ) - 雪の王子様さん» 私自身この作品を作るにあたって本当にたくさんのことを学ぶことが出来ました。この媒体を通してそのように感じて頂けて嬉しく思いますありがとうございます。 (2020年9月7日 18時) (
レス) id: cd71d01d9d (このIDを非表示/違反報告)
雪の王子様 - 障害について考えさせられます。自分の正常な体は当り前ではないと改めて気づけました。これからも頑張ってください。 (2020年9月3日 6時) (レス) id: 2043479880 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たすかば。 | 作成日時：2020年9月3日 0時
