もしも願いがかなうなら

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Your side









たぶん、見た目は高校生くらい。









じっと、見てたら、

ゆっくりと目を開けた。









長い睫毛に、ぱっちり二重。

高い鼻に…パンいち。









「…えっ！？」









顔は、アニメのイケメンキャラクターみたく、

しゅっ、としてるのに、









ちょっと待って、と私を引き止めた彼自身は、

なぜかパンツしかはいてなかった。









私を含め、周囲はドン引き。









上半身だけを出す、新手の露出狂かよ。笑









そう思ったのと同時に、

１番近くにいたサラリーマンのおじさんが、









おもむろに携帯をいじりはじめた。









画面を３回触って、そのまま耳へ。









絶対、警察に連絡してる。









その一方で、目の前には、

状況が読めてないように、突っ立ってる、彼。









このまま、警察に捕まってしまうのは、









なんだか可哀想だな、と思っている、自分がいた。









だから、私は、咄嗟に彼の毛布を拾う。









「…すみませーん！ うちの弟なんですー！
早急に連れて帰りますんで、ご安心くださーい！」









そして、そのまま、

ペットショップの前から走って逃げて、









「…ここでっ、ちょっと待ってて、？」









彼を、家に連れ込んでしまった。









理由はとにかく、

とりあえず、この格好では、外にいられないし、









服を貸せば、彼も安全に帰れるな、と思って。









だけど、









「…えっ、なんで？笑」









なぜか、目の前のイケメンくんは、









Tシャツを着るのにさえ、もたもたし始めた。









私をじっと見て、

頭を入れたと思ったら、なかなか出てこない。









ほらっ、て頭を出してあげたら、

不思議そうに、長い睫毛をぱちぱちして。









ハーフパンツも、なんかぎこちない。









常識知らずな子。









今時、こんな子おるんやな。









「…君、１人で家、帰れる？」









そしたら、ちょっと悩んで、









彼は、あのペットショップが家だと言った。









あのペットショップの店員さんに、

こんな大きな息子さんいたっけな。









なんて思いながらも、あの店は潰れたし、

店員さんも引越しされたらしいし。









そう言ったら、彼、泣き出しちゃって。









「…とりあえず、座り？」









なんか、ますますこの子がわからない。





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