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人間になったってことは、
お姉さんに声が届くってことやんね?
そしたらっ、そしたらさっ!
ぼくを飼って!って、言えるんだ!
人間になって、お姉さんにも飼ってもらって…
願ったりかなったりやん!
「…思ったより元気そうやね?」
願いがかなったことに、
わいわい喜ぶ、ぼくを見て、
お姉さんは、またにこっと笑う。
そして、
「…じゃあ、早よ家帰りや?」
そう言って、その場を立ち上がった。
あれっ、
立ち上がった?
「…ちょっ、ちょっと待ってください!」
あまりにも予想外な展開に、
思わずぼくも立ち上がって、
お姉さんに手を伸ばす。
だって、ここで、
ぼくのこと飼ってくれる展開、
…じゃないか。
ちがうな、早とちった。
お姉さんも、
ふいに呼び止めたぼくを見てびっくりしてる。
お姉さんだけじゃない、
お姉さん以外の周りの人も…なんで?
そしたら、今度は、ものすごい勢いで、
ぼくの方に戻ってくる、お姉さん。
そのまま、
ぼくの足元に落ちた布団を拾ってくれた。
「…ちょっと待ってっ、」
…なんで君っ、パンいち、なんよっ、
「…ん?」
布団を巻き直される。
すると、すみませーん!うちの弟がー!笑、って、
大きな声でいう、お姉さん。
ぼく、お姉さんの弟じゃないよ?
「…とりあえずっ、来てっ、」
まだ日が明るいけど、
きっと、時間は7時くらい。
布団を巻いたままのぼくは、お姉さんと一緒に、
ペットショップから、逃げた。
こんなこと、初めて。
記憶をたどれば、生まれて以来、
あの中から出たことがなかった。
このまま、出なくてもいい、とか、
ずっと、思ってたのに、
まさかこんな形で、
すんなり出られるなんて…
「…ここでっ、ここで、
…ちょっと、待っててっ?」
ペットショップからお姉さんと逃げて、
少しした時、
ある場所に着いた。
階段上がって二階のペットショップ
…じゃなくて、おうち。
ここは、
「…これっ、元カレのでもよかったら、」
きっと、お姉さんのおうちだ。
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みづき - 切ないけどめっちゃ好き (2017年1月21日 20時) (レス) id: b9c1fb5521 (このIDを非表示/違反報告)
弥生(プロフ) - 良かったです(^^)これからもこの作品を読むことが出来て嬉しいです! (2016年8月17日 23時) (レス) id: 5d0a7551ac (このIDを非表示/違反報告)
ちほ♪ - やったやった!!!残してくれてありがとうございます!ワーイワーイ! (2016年8月17日 8時) (レス) id: cc749951b7 (このIDを非表示/違反報告)
みゆう - 全然大丈夫です(^^)/ (2016年8月16日 22時) (レス) id: f4acbe337a (このIDを非表示/違反報告)
茉都香(プロフ) - 削除の件、たくさんコメントいただきありがとうございます。 ほんとに駄作なのですが、ひそかに残させていただきたいと思います。 ややこしいこと言ってしまいすみません。 (2016年8月16日 22時) (レス) id: 32a9738ea7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茉都香 x他1人 | 作成日時:2016年8月15日 16時