もしも願いがかなうなら

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ぼくは、うれない、といぷーどる。









もうすぐ１さい、ちゃいろいけなみ。









かおは、そんなにぶすじゃない。









むしろええほう、ととのってる。









てあしも、すらっと、ながいほう。









そしたら、なんで、うれないの。









じぶんがいちばん、わかってる。









「…おーい。今日も元気だね？」









あるおねえさんに、こいをした。









にんげん、おんなの、おねえさん。









じかんは、ゆうがた、６じすぎ。









まいにち、おみせのまえをとおるひと。









そとから、ぼくをそっとのぞいて、









おーい、って、てをふってくれるの。









めっちゃきれいで、それでもってかわいい。









くろのすーつが、にあってる。









まいにち、それがたのしみすぎて、









ほかのひとには、つめたくしちゃう。









だって、かってほしくないもん、

しっぽをひとふりも、してやんない。









だから、うれない、といぷーどる。









かわいくない、ってきらわれる。









そしたら、きづけば、ひとりぼっち。









きょうだいは、

ぼくのほかは６にんもいたっていうのに。









もうすぐ１さい。









こいぬわくの、ぎりぎりぞーん。









あかちゃんいぬには、かてっこない。









そしたら、おねえさんにかってもらえば？









そうかんたんに、いわないで。









おねえさんは、ぼくをみるだけ。









おーい、って、てをふって、

にこっとわらうだけ。









かってもらえる、けはいがない。









ぼくのじんせい、ぜつぼうてき。









このまま、おみせで、しんでゆくんだ。









かんばんけんにでも、なろうかな。









ぺっとしょっぷの、かんばんけん。









わるくないとは、おもったけれど、

そんなん、ふつうはいないよね。









きょうも、１にちたいくつだ。









おきたときから、６じまで。









しらないおきゃくさんから、

ぺたぺたさわられ、









すとれす、いがいのなにものでもない。









ひねくれ、うれない、といぷーどる。









やっと、６じがやってきた。









おーいおねえさーん。

ぼくをかってくれませんかー？









このこえが、とどいたらいいのに。









きょうもかわらず、









しっぽをふるだけ。





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