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そして、2日後。
この日は珍しく、快晴だった。
でも、まぁ結局は、いつもの普通の日で何にもない日。
私は予定通り、仕事帰りに警察署へ寄った。
「...すみません、先日お電話いただいた、櫻木というものなんですけども...」
名前を告げ、中に通されると、すぐにたくさんの資料を持ってきた、担当の警察官。
それを受け取り、隅々まで目を通す。
すると、そこには、あの日には聞けなかった、
彼らの短いながらも苦労の人生が、つらつらと書かれていた。
まず、お兄ちゃんの大毅くんは、8月26日生まれの5歳。
虐待に虐待を重ねられ、彼の身体は、通常の5歳児の半分の重さしかなかったという。
両親とは常に関わりがなく、何も教わってきたことがない、いわゆるネグレクト状態。
5歳になってるのに、手づかみでしかものを食べられへん、って。
あのキラキラした笑顔にこれだけの秘密があったなんて、人は見た目だけじゃわからんな、ってつくづく思う。
そして、弟の智洋くんは、7月1日生まれの3歳。
彼は生まれ持っての病弱な体質で、喘息を始め、複数の病気を、あの小さな身体に抱えてるみたい。
両親からは、虐待を受けてるわけではないが、大毅くんと同じくネグレクト状態で、
体調が悪くなれば、いつも大毅くんが、見てあげてたんやって。
さらに、声が出ず、話すことができないみたいで、
それは精神的なものなのか、能力的なものなのか、詳しいところは、はっきりしなかったんだとか。
両親は、育児放棄で逮捕済み。
児童相談所で保護をしてたものの、だいきくんがあまりにも強い警戒心をもっていて、周りに慣れようとしないため、
私に協力の声をかけたのだそう。
「...生活費、医療費、その他諸々、すべて負担させていただきます...って、」
そして、そんな数々の資料の最後のページに書かれていた言葉。
ほんまに？ そんなええ話あります！？
驚いて、その警察の方に尋ねてみても、もちろん、って顔をして頷く。
「...彼らを里親に手渡せるようになるまでですが、」
あくまで、地域への協力、という名目だからなんだそう。
こんな好条件に、
答えを迷う時間なんて、一瞬もなかった。
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あお(プロフ) - はじめまして、お話を読ませていただきました！最初から一人でボロボロ泣きながら見てました。本当に素敵なお話に出会えてよかったです。あーほんとに大好きです！ (2019年4月15日 23時) (
レス) id: 735c60907d (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 2度目の投稿すみません。こんな素敵なお話書いてくださってほんまにありがとうございます。と同時に感動をありがとう。 (2018年8月15日 11時) (レス) id: abcdd40783 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 読み終わった時(読んでる途中も)涙腺崩壊してめっちゃくちゃ泣いてしまいました。ほんまにこのお話に出会えてよかった。って言ったら大袈裟かもやけど、でもそんぐらい、何回も読みたくなるぐらい、感動して大好きになりました。250文字なんかじゃ伝えきれられへん。 (2018年8月15日 11時) (レス) id: abcdd40783 (このIDを非表示/違反報告)
さら - このお話前から大好きで、ずっと読んでました！改装したんですか？もう一度読みますね！頑張って下さい！ (2018年4月8日 18時) (レス) id: 6858dbe52c (このIDを非表示/違反報告)
noa - 感動したしめっちゃキュンキュンしました！ (2018年3月22日 14時) (レス) id: be5b766048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香 | 作成日時：2016年4月16日 16時
