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「...では、お二人のことは、こちらで責任を持ってお預かりいたします。」
ちょうど、ともくんの点滴も終わり、体調が落ちついてきたころ。
さっき看護師さんが呼んでくれたらしい警察官が、病院に駆けつけた。
ちょっと仲良くなって、少しお互いを知ったところやったけど、彼らとはここで、さよなら、になる。
「...これで以上になります。ご協力、ありがとうございました。」
別室で簡単な事情聴取を受け、ここまでの協力者としていくつか紙に記入すると、私の役目はすべておしまい。
名残惜しいけど、仕事疲れも癒されたし、また、明日も頑張れるなー、って気持ちやった。
「彼らのこと、宜しくお願いします。」
そして、さよなら、の挨拶をするために、少しの間離れてた、彼らの元を訪ねると、
「...おぉっ、」
いきなり、私の足元にしがみついてきた、だいきくん。
隣には、ともくんの手を握って。
寂しいんかな、かわいいなぁ。
「...だいきくん、今日は、ありがとう。 ともくんも、元気になってよかったね？」
2人の目線を合わせて、そう言うと、だいきくんはなんとも悲しそうに、長いまつげを伏せる。
今にも泣き出しそうで、こっちまで悲しくなるぐらい。
「...ねぇっ、いかん、とって、？」
そんな涙を堪えた顔で、彼は小さくつぶやいた。
「...だいきと、ともと、いっしょに、いてっ？」
そしてそのまま、今度は、私の首元にしがみついてくる。
その隣にいるともくんは、まだ怖がってるようだけど、
だいきくんだけでも、そんなに懐いてもらえてたなんて、かなり嬉しくて思わずにやけが溢れる。
「ほら、だいきくん、お兄ちゃんやろ？ ともくん、寂しがっちゃうで？」
けど、そう言うと、弟思いの彼は素直に私から離れた。
すごいね？ 偉いね？って、頭を撫でてやる。
「...じゃあね？ ばいばい。」
静かに開き、静かに閉まる病室のドア。
正直、寂しくないって言ったら嘘になるけど、だからって、引き取ります！なんて、そんなこと、どうせ法律とかで無理なんやろう。
今夜は、いいことをしたな。
いい夢が見られそうな気がして、1人、タクシーを拾い、自宅へ向かう。
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あお(プロフ) - はじめまして、お話を読ませていただきました！最初から一人でボロボロ泣きながら見てました。本当に素敵なお話に出会えてよかったです。あーほんとに大好きです！ (2019年4月15日 23時) (
レス) id: 735c60907d (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 2度目の投稿すみません。こんな素敵なお話書いてくださってほんまにありがとうございます。と同時に感動をありがとう。 (2018年8月15日 11時) (レス) id: abcdd40783 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 読み終わった時(読んでる途中も)涙腺崩壊してめっちゃくちゃ泣いてしまいました。ほんまにこのお話に出会えてよかった。って言ったら大袈裟かもやけど、でもそんぐらい、何回も読みたくなるぐらい、感動して大好きになりました。250文字なんかじゃ伝えきれられへん。 (2018年8月15日 11時) (レス) id: abcdd40783 (このIDを非表示/違反報告)
さら - このお話前から大好きで、ずっと読んでました！改装したんですか？もう一度読みますね！頑張って下さい！ (2018年4月8日 18時) (レス) id: 6858dbe52c (このIDを非表示/違反報告)
noa - 感動したしめっちゃキュンキュンしました！ (2018年3月22日 14時) (レス) id: be5b766048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香 | 作成日時：2016年4月16日 16時
