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ここで、なんとなく気づいたことがある。
彼らは、もしかして、夜になったら寝る、ことさえも教えてもらってないんじゃないか、って。
だって、おかしいやん。
5歳と3歳の子が、日をまたいでるにも関わらず、遊び足りなさそうな顔をしているのは。
「だいちゃーん、ともー、寝んねしやんのー？」
試しにそう尋ねてみても、返ってきたのは、案の定な答え。
「さっき、ねんねしたもーん！」
まだねむたくなーい！ってやたら元気に。
きっと両親に放っとかれすぎて、昼夜構わず、眠たくなったら寝るようになったんやろうな。
「...んー、どないしよ。」
彼らに、ちゃんとした生活リズムを教えないと。
そう思ったものの、ほんまに寝てくれる気配がない。
「...よしっ。」
こうなったら！
「だいちゃん！ とも！ お風呂入ろっか！」
お風呂に入れさせて、ぽかぽか体温が上がってる隙に、こてんと寝かせる。
名付けて、お風呂作戦！
我ながら、いいアイデアや。
「...おふろっ！？」
もうすでにお風呂に入ったのは、児童相談所から聞いてる。
けど嬉しいみたいで、そう言って目をキラキラ輝かせる、だいちゃん。
とも、よかったね！うれしいね！って、2人でにこにこし合って。
よかった、お風呂好きなんだね？
「よーしっ！ 行くか！」
3人で手をつなぎ、風呂場に向かう。
親子みたい。
ふと思って、一人でニヤニヤしたり。笑
「とも、おててあげてー？」
脱衣所に着くなり、慣れた手つきでともの服を脱がせてあげる、だいちゃん。
いつも、こうやってお世話してあげてたんかな。
そんな兄弟愛に、また涙が出そうになる。
やけど、
「...できたぁー！」
そう合図をくれたのは、
ともの服だけを、脱がし終わった時。
つまり、だいちゃん自身は、まだ服を着たままだった。
「...あれ？ だいちゃんもやで？」
だから、そう言って彼の服は私が脱がせてあげようと思ったんやけど、
「...ん？」
めくられるのを抑えるように、ぎゅっと裾を握る、だいちゃん。
その目には、
なぜか、涙が溜まり始めていた。
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あお(プロフ) - はじめまして、お話を読ませていただきました！最初から一人でボロボロ泣きながら見てました。本当に素敵なお話に出会えてよかったです。あーほんとに大好きです！ (2019年4月15日 23時) (
レス) id: 735c60907d (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 2度目の投稿すみません。こんな素敵なお話書いてくださってほんまにありがとうございます。と同時に感動をありがとう。 (2018年8月15日 11時) (レス) id: abcdd40783 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 読み終わった時(読んでる途中も)涙腺崩壊してめっちゃくちゃ泣いてしまいました。ほんまにこのお話に出会えてよかった。って言ったら大袈裟かもやけど、でもそんぐらい、何回も読みたくなるぐらい、感動して大好きになりました。250文字なんかじゃ伝えきれられへん。 (2018年8月15日 11時) (レス) id: abcdd40783 (このIDを非表示/違反報告)
さら - このお話前から大好きで、ずっと読んでました！改装したんですか？もう一度読みますね！頑張って下さい！ (2018年4月8日 18時) (レス) id: 6858dbe52c (このIDを非表示/違反報告)
noa - 感動したしめっちゃキュンキュンしました！ (2018年3月22日 14時) (レス) id: be5b766048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香 | 作成日時：2016年4月16日 16時
