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「……にいちゃっ、ままどこっ、」
ひっくひっく、しゃくりあげながらも、
彼に、ままを探してほしい、と訴える男の子。
「大毅？『この子お母さん、探してほしいんやって。』」
『A、この子と喋れんの？』
「うん、『ままどこ？って言うてる。』」
『…すごいなぁ。
こんなちっちゃい子でももう上手に喋れるんや。』
いや、そこを今感心してる場合じゃないやろ。
ふと、そう思ったけど、
彼からしたらそれはかなり不思議なことなんやろか。
意外と上手にあやしながら、口元じっと見つめてる。
客観的に見たら、ちょっと癖強すぎる光景やけど。笑
「あ、あれお母さんかな？」
そして、人混みを非難して、
ちょっと人が少なめの空間にいると、
向こうから、優しい雰囲気の男の人と女の人が、
私たちに向かって歩いてきた。
「…ままっ、！」
その人はやっぱりお父さんとお母さんやったらしく、
男の子は、あんなに懐いてた彼の腕から離れ、
すぐに駆け出していく。
「よかったぁ…すいませんっ、
ほんと、ありがとうございましたっ、」
そう言って、律儀に私たちなんかに向かって、
ペコペコお辞儀をしてくださる、お二人。
「いえ、そんなっ。 ぼくもよかったね？ 無事に会えて？」
男の子ももう涙がさっぱり吹き飛んでいて、
嬉しそうに、うん！と頷く。
「おにいちゃん、おねえちゃん、ばいばいっ！」
「ばいばーい！ もう迷子になったらあかんよー！」
同じく、とびきりの笑顔でひらひら手を振る彼。
でも、どこかちょっと寂しそう。
「『ありがとう、って言ってくれたよ？』」
『うん、俺にもなんとなく伝わってきた。』
なんか遠くを見つめて、
手だけが流暢にスルスルと動く。
急にどうしたんやろ？
あの子を別れるのがそんなに寂しかったんかな？笑
「おーい、『どうした？』」
目の前に手を2往復させてみる。
すると、ぼーっとしたままの彼からは、
まさかのこんな言葉が見えてきた。
『Aともあんな風になりたいな。』
そして、自分でハッと気づいて耳を真っ赤にする。
言葉では別に大したことなかったのに、
そんな彼を見て、私も顔が熱くなるのがわかった。
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のこのこ - しげかっこよすぎてやばいです！ (2019年2月9日 1時) (
レス) id: d9bf996457 (このIDを非表示/違反報告)
恋夏 - 最高！！2人が結ばれて本当に良かった (2018年7月15日 13時) (レス) id: bda6d95fa7 (このIDを非表示/違反報告)
こっこ(プロフ) - 大大大好きな作品だったのでAfterすごく嬉しかったです。素敵な作品をありがとうございました。もっとこのふたりを見たいのでまた続編期待してます！！ (2017年6月13日 13時) (レス) id: cbfa499980 (このIDを非表示/違反報告)
すぴん(プロフ) - Afterまであって嬉しいです！重岡くんと主人公ちゃんにほっこりしました。 (2017年6月13日 0時) (レス) id: f7fd1c07dc (このIDを非表示/違反報告)
すぴん(プロフ) - 前に途中まで読んでいたのを思い出しました。大毅くんは優しくて思いやりがあって素敵ですね。幼馴染の2人の関係性に微笑ましさも感じました。好きな作品です！ (2017年1月18日 1時) (レス) id: f7fd1c07dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香
x他1人 | 作成日時：2016年8月27日 18時
