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名前を呼んだ瞬間。
ほんまにその瞬間に、
大毅が私の方を見た。
えっ、聞こえた？
そう思ってしまうほどのタイミングで。
だからびっくりして、
そのまま、見つめあってもうた。
やばい、ドキドキしてる。
「…ちょっと『待ってて！』」
呼び止めといて、ボーっとしてては、始まらない。
急いで下に降りた。
そして、
とりあえず、
あやまった。
「『…ごめんっ、ひどいこと言った。』」
せっかく心配して、訪ねてきてくれたのに、
関係ないから放っといて、は、
さすがに言いすぎた。
ごめん、それはごめんね、って。
「『…でも、私は大丈夫やから、
ほんまに大丈夫やから、そんな顔せんといて？』」
そこまで言ったら、
はっ、としたような顔をした、大毅。
少し表情は和らいだけど、
そこにいつものキラキラ笑顔はない。
「『…明日からは、ちゃんと学校行く。
今日は、来てくれてありがとう。』」
そこまで言って、
逃げ出そうとした。
けど、
阻止された。
『…Aは、』
待って、というように腕を掴まれ、
人差し指が、私の方に向く。
『…もし俺が、』
…健聴者やったら、その悩み、教えてくれた？
「…えっ、？」
言っちゃった、みたいな顔する、大毅。
耳、いや、目を疑った。
あれ、この手話の意味、間違えたかな？
いやいや、そんなことない。
大毅と共に少なくとも１５年は、
使ってきた言葉なんやから。
ふわっ、と、掴まれてた手が離れる。
ちょっと赤くなっちゃってて、
慌てて謝られた。
「…な、『なんで、そんなこと言うの？』」
今まで一緒に過ごしてきた中で、
大毅は、
自分の耳のことを気にしたことはなかった。
まぁ、知らなかっただけかもしれないけど。
持ち前の明るさでみんなの中で入っていって、
気づけば中心でキラキラしてて。
私は、それを輪の外から見てた。
ほんで、
すごいなぁ、とか、いいなぁ、とか言って、
むしろ、ただただ羨ましがってたんやから。
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のこのこ - しげかっこよすぎてやばいです！ (2019年2月9日 1時) (
レス) id: d9bf996457 (このIDを非表示/違反報告)
恋夏 - 最高！！2人が結ばれて本当に良かった (2018年7月15日 13時) (レス) id: bda6d95fa7 (このIDを非表示/違反報告)
こっこ(プロフ) - 大大大好きな作品だったのでAfterすごく嬉しかったです。素敵な作品をありがとうございました。もっとこのふたりを見たいのでまた続編期待してます！！ (2017年6月13日 13時) (レス) id: cbfa499980 (このIDを非表示/違反報告)
すぴん(プロフ) - Afterまであって嬉しいです！重岡くんと主人公ちゃんにほっこりしました。 (2017年6月13日 0時) (レス) id: f7fd1c07dc (このIDを非表示/違反報告)
すぴん(プロフ) - 前に途中まで読んでいたのを思い出しました。大毅くんは優しくて思いやりがあって素敵ですね。幼馴染の2人の関係性に微笑ましさも感じました。好きな作品です！ (2017年1月18日 1時) (レス) id: f7fd1c07dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉都香
x他1人 | 作成日時：2016年8月27日 18時
